今年もちゃんと多すぎも少なすぎもせず【聖書からよもやま話96】

主の御名をあがめます。

皆様いかがお過ごしでしょうか。MAROです。
今日もクリプレにおこしいただきありがとうございます。

毎回、新旧約聖書全1189章からランダムに選ばれた章を読んで、僕の心に浮かんだ事柄を、ざっくばらんに話してみようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、詩篇の23篇です。それではよろしくどうぞ。


◆詩篇 23篇1節

主は私の羊飼い。
私は乏しいことがありません。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

この聖句は聖書の中でも最もクリスチャンに親しまれているものの一つと言ってもよいかと思います。多くのクリスチャンがこの聖句を引用して、自分が神様から与えられている恵みを思い返し、そして神様を褒め称えます。

「主は私の羊飼い」これを言い換えれば、「私は主に飼われている羊です」ということになります。これがクリスチャンの神様に対する基本的な姿勢です。「神様、俺はあんたを尊敬しているけど、あんたに飼われたりはしないぜ」なんて、ちょっとかっこつけた姿勢では、クリスチャンとしてはあんまりよくないのです。と、いうか、そんなかっこつけをせずに「私はあなたに飼われている羊です」と自分で認めるということが、クリスチャンであることの大事な定義の一つなんです。

羊飼いは飼っている羊が飢えないように、牧草のある土地に羊をしっかり導きます。羊飼いに従っていれば、羊は飢えることがありません。これと同じように、神様は僕たちをしっかり導きますし、神様に従っていれば僕たちは人生を見失うことがありませんし、乏しいこともないんです。

僕も個人的にこれまでの人生を振り返ってみますと、さまざまなピンチはありましたけど、後から思い返してみればいつも神様にちゃんと守られていたと思えますし、お金がない時もありましたけど、飢えることはありませんでした。必要なものが満たされないことはありませんでした。もちろん欲しいものや望むものが手に入らなかったことはあります。でもそれで「乏しい」という状態になったことはありません。いつも必ず、必要なものは多すぎも少なすぎもせず、与えられてきたのだと感謝させられます。望んだのに与えられなかったもの、それは不要なものだったのだと思えます。必要なものはすべて与えられてきたのだと思えます。そして、これからもそれは与えられ続けると確信しています。

今年も早いものでアドヴェント(いわゆる「クリスマス期間」)に入りました。毎年アドヴェントにはその一年に自分が神様からもらった恵みを棚卸ししてみたりするのですけれど、今年もやっぱり多すぎも少なすぎもせず、必要な分だけをしっかりと神様から与えられたなと思います。コロナ禍で仕事が思うように動かずに「参ったー」と思ったこともありましたけど、こうして年末を迎えてみると、それでもやっぱり必要なものは多すぎも少なすぎもせずに与えられ続けてきたのだと分かりました。

この「多すぎも少なすぎもせず」というのが大切なポイントかと思います。僕も含めて、人は欲張りですから「多すぎるくらいもらえた方がいい」と思ってしまいますし、その「多すぎる」望みに比べれば、受け取る恵みは少ないのかもしれませんけど、でも決して「少なすぎる」ことはなく、それによって乏しくなることもない、そんな絶妙な量の恵みが、僕の人生を面白くしてくれているのだろうなと思います。少なすぎたら生きていけませんけど、多すぎたら面白くない。そんな感じに生きていきたいと思います。

それではまた。
主にありて。
MAROでした。

【今日の小ネタ】
コカコーラが生まれる前から、赤い衣装のサンタクロースはいたんです。



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横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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