とことんまでしたたかになる方法【聖書からよもやま話623】

主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。

本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、詩篇の43篇です。よろしくどうぞ。

詩篇 43篇2節

なぜあなたは私を退けられたのですか。
なぜ私は敵の虐げに嘆いて歩き回るのですか。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

「クリスチャンになれば人生がうまくいく」というような考え方はキリスト教にはありません。たとえば「聖書に従えば神様の祝福を受けてお金持ちになれるよ」なんてことを主張する「キリスト教」も中にはありますが、それはキリスト教ではありません。だってそれは「金持ちになるために神様に従う」ということであり、「金持ちにしてくれるならあなたに従いますよ」と、神様に取引を仕掛けているのであり、最終的には「金持ちになるために神様を利用する」のであるからです。

むしろ反対に聖書には今日の引用箇所のように「神様どうして私をこんな目に遭わせるのですか!」というような嘆きがたくさん記されています。現代の僕たちもまた、いくら聖書と神様を信じていても「敵」の虐げに嘆いて歩き回るような目に遭うこともしばしばです。

ましてクリスチャンだということを公言し、さらにましてこうして広く書いたり話したりなんてしていれば、余計に「敵」の虐げにさらされることになります。信仰に従って生きようとすればするほど、逆風は強くなるものです。

そんなことなら、なんでクリスチャンなんかになるのか。クリスチャンになんかなったって、何も良いことなんてないじゃないか。実はまったくその通りで、少なくとも世の価値観的には、クリスチャンになることのメリットはほぼ皆無と言ってもいいでしょう。お金が儲かるわけでもないですし、むしろいくばくかの献金をしなければいけません。毎週日曜日に礼拝をしていたら会社の接待や友人との付き合いに支障が出るかもしれません。恋愛や結婚にしたって、お相手の信条や信仰によっては摩擦が生じてそこから破談になるかもしれません。僕も正直なところ、実際に何度も「あぁもう、クリスチャンになんぞならなければ良かった!」なんて心から思ったことがあります。

そんなことなら、なんでクリスチャンなんかになるのか。クリスチャンなんかであり続けているのか。その答えは、この短い詩の最後にあります。

わがたましいよ
なぜおまえはうなだれているのか。
なぜ私のうちで思い乱れているのか。
神を待ち望め。(詩篇43篇5節)

これはこの詩人の自分自身への呼びかけ(セルフトーク)です。苦難に遭遇したとき、このセルフトークができること、心の底からできること。これがクリスチャンになること、クリスチャンであることの最も大きいメリットの一つです。
このセルフトーク自体、聖書や神様を信じなくても可能です。たとえば「自分を信じて」自分に「なぜおまえはうなだれているのか」と自問することは可能です。しかしその根拠はどこまでも自分でしかありません。自分を根拠に自分に問うても堂々巡りにハマるだけです。苦難のときの堂々巡りほど苦しいことはありません。しかしその根拠に絶対なる神を置けば、自ずと堂々巡りから脱出することができます。確固たる光を見出すことができます。希望を常に仰ぎ見ることができるんです。希望が絶えることがない、つまり絶望することがないんです。

ドラクエでたとえるなら、どれほどダメージを受けても必ずHP1で踏みとどまれる特技を常に発動しているようなものです。それはつまり無限のHPを持っているのと同義です。相撲でたとえるなら、どれほど押し込まれても土俵際で絶対に踏みとどまれる無限の粘り腰を持っているようなものです。プロレスでたとえるならどれほど相手の技を受けても、必ずカウント2.9で起き上がれる無尽蔵のタフネスを備えているようなものです。野球でたとえるなら・・・ そろそろやめておきましょうか。このままでは単に僕の趣味の羅列コーナーになってしまいますから。

一言でまとめるなら、人は聖書を信じ、神に従うことで、とことんまでしたたかになれる、ということです。人生が「負けない戦さ」になるんです。

それではまた次回。
主にありて。

MAROでした。

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横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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