日本聖公会東京教区、「緊急事態宣言再度発令の中にあって」主教教書を発表

日本聖公会東京教区のフランシスコ・ザビエル高橋宏幸(たかはし・ひろゆき)主教は7日、「緊急事態宣言再度発令の中にあって」と題する主教教書を発表した。これは、「新型コロナウイルス感染症対応のお願い」の19回目となるもの。

同教区では、「いのちを守り合うこと」「教会の社会的責任を果たすこと」という2本の柱に即し、新型コロナウイルス対策に取り組んできた。すでに12月27日(降誕後第一主日)より、東京都のコロナウイルス感染症の更なる深刻化を鑑み、会衆参加の礼拝・公祷休止が継続されている。政府の緊急事態宣言を受けて出された教書の中では、これまで同様に注意し、一層の冷静さと落ち着いた生活を送るよう呼びかけている。

礼拝以外の会合・集会については、感染防止対策の上、必要な場合のみ集まって行い、所属する教会・礼拝堂以外の礼拝などに参加するときは、事前に参加希望の教会・礼拝堂に連絡し許可が必要だ。葬儀および礼拝堂の公開などは、感染防止の対策のうえ、それぞれの教会・礼拝堂の状況にあわせて実施は可能となっている。インターネットによる礼拝等の配信を視聴することもできる。また、教区事務所は当面、時短業務態勢となる。(月~⾦曜日:午前10時半~午後12時半、午後1時半~3時半)

主教教書(19)「緊急事態宣言再度発令の中にあって」の全文は以下のとおり。

東京都のコロナウイルス感染症の更なる深刻化を鑑み、「いのちを守り合うこと」「教会の社会的責任を果たすこと」の当初からの二本柱に則し、12月27日(降誕後第一主日)以降、会衆参加の礼拝・公祷休止が継続されております。

その中、本日1月7日、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県に「緊急事態宣言」再発令が決定されました。また、専門家からは「感染爆発」という発言もなされています。期間は一ヶ月程とされておりますが、今後の確かなことは不明な折でもあります。これらを受け、これまでにも注意に注意を重ねてこられた中、一層の冷静さと落ち着いた生活をお祈り申し上げますとともにお願い申し上げます。

会衆が集えずとも、教役者は教会、礼拝堂を代表し礼拝と祈りを各教会、礼拝堂で守っております。このことはキリストの教会と全世界のための祈り、信仰の業でもあります。決して、教区内の全教会、礼拝堂から一切の礼拝や祈りが消えたわけではありません。

今後も祈祷書中の諸礼拝、祈りなどを用いて、神様との交わりの時を持たれることをお勧め致します。自宅で祈られることも、命を守り合うことに通じる大切なことです。

種々の方法による信徒の方がたへのケアと祈りなど、教役者各々の賜物を活かした形での聖務遂行を切にお願い致します。

今後も引き続き、教会運営に支障のない限り、種々の会合は自粛を要請致します。

私たちは異なった場所で祈りを捧げるとしても、その祈りは教会共同体の祈りとなり、祈りの輪、連帯を形作り、主イエス・キリストと父なる神様との交わりに重ね合わされ、聖なる捧げものとされます。引き続き、主日正午、お昼時の忙しい時間ですが心と言葉を合わせて、主イエス・キリストが授けてくださった「主の祈り」をそれぞれが居られる場所で、捧げ合いたいと思います。私自身も祈ります。皆さまもご一緒にお祈りください。他の方々にも祈りに加わってくださるよう、お知らせとお勧めをお願い申し上げます。

「当たり前」と思ってきたことが実は当たり前ではない中、めまぐるしい技術革新なども相まって、さらにスピードアップしている社会・経済の変化の中で「いったん立ち止まる」ことも通して、見逃してきたこと、聞き逃してきたこと、忘れていたことなどを見直し、考え直す機会ともしたいと思います。

困窮する方がた、また多大な負担を余儀なくされている方がたが優先され、最善の措置が図られることも祈りに加えたいと思います。そして、より良い行動に努めたいと願います。

罹患された方がたの回復、医療現場に於いて命がけで献身、尽力しておられる方がた、エッセンシャルワーカー、社会福祉施設、高齢者施設、幼稚園、保育園等のお働きと、そこで献身していらっしゃる方がたのお働き、生活上の不安、困難を余儀なくされている方がたへの支え、ご逝去された方がたの魂の平安と悲しみの内にある方がたへの慰め、そしてこの危機の収束を切にお祈り致しましょう。

また、罹患された方がたへの偏見や差別に陥らぬよう併せて祈ります。

「見よ、闇は地を覆い、暗黒が国々を包んでいる。しかし、あなたの上には主が輝き出で、主の栄光があなたの上に現れる」 (イザヤ書第60章2節)

 






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