この計画は、……異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて、約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者、同じ体に属する者……となるということです。(工フェソの信徒への手紙3章5〜6節)
使徒パウロは啓示された神の計画を語る。神は異邦人(世界のすべての民)を救うため、また人の罪によって混沌(こんとん)とした世界を救うため、計画を持っている。それは「世の初めから隠されていた秘められた計画」(9節)であり、「主キリスト・イエスによって実現された永遠の計画」(11節)である。
今日の聖句によれば、神の救いの計画は、第一に、世界のすべての民が「福音によって、……同じ体に属する者となる」ことである。これによって、「わたしたちは主キリストに結ばれており、キリストに対する信仰により、確信をもって、大胆に神に近づくことができ」(12節)る。
第二に、神の計画は、終わりの時に、キリストの体に属する者が約束された御国(みくに)を受け継ぐことである。その時、「天にあるものも地にあるものも、キリストのもとに一つにまとめられる」(1・10)。神の救いは、私たちがキリストに結ばれて、神の子とされるだけでなく、天地万物が更新される時、私たちの罪の体がまったく贖(あがな)われて完成することである。
神の救いの計画は使徒たちに啓示され、「今や教会によって」(10節)、全世界に明らかにされる。すなわち、神は私たちを召して教会を建て、教会の宣教を通して救いの計画を進められる。私たちに福音宣教の力量があるからではない。パウロは神は恵みによって「最もつまらない者であるわたし」(8節)が福音に仕える者とされたと言う。自分の罪と無力を知り、罪人を救う神の恵みを知る者が福音に仕える者なのである。