【トルコ・シリア大地震】アドラ・ジャパン これまでの経験いかしシリアで支援活動 

トルコ南部を震源とする大地震では、内戦が続く隣国シリアにも大きな被害をもたらした。キリスト教精神を基盤とし活動する国際協力NGO アドラ・ジャパン(ADRA Japan、柴田俊生理事長)は、これまでの経験を生かしシリア国内での被災者支援を行うとともに、支援の寄付を呼びかけている。

シリアでは2011年、バシャール・アル・アサド大統領に対する平和的な抗議運動が衝突から戦闘へとエスカレートし、内戦に至った。アドラは、14年にシリアに支部を設立して以来、シリア国内の内戦による被災者支援のために活動を続けてきた。今回の大地震では、国際支援が難航すると指摘されるシリアで、発生当日から支援に当たっている。

現地は、地震に弱い構造の建物が多く、場所によっては多くの建物が倒壊し、アレッポで200万人、ラタキアで100万人、ハマで87万人(2月9日時点)が被災した。アドラは、16人の調査チームを被災地域に派遣し、現地の様子の確認と、どのような支援が必要なのかについての初期調査を行った。

今後は、調査結果にもとづいて、震源地に近いアレッポの小学校を活用して避難所を開設し、まずは800人の被災者に対して、安全に過ごすことのできる場所を提供し、水・食料その他必要物資(衛生用品や衣類など)を届けられるよう、支援に取り組んでいく。

アレッポのアルファルドス地区で被災したカトゥーンさん(65歳女性)は、次のように語っている。

夕方頃に、家全体が激しく揺れているのを感じました。私は飛び上がり、靴もはかずに外に飛び出しました。そのまま、学校の近くにある一番近い避難場所に向かいました。他に行く先は知らなかったのです。家が倒壊したら、がれきの下に閉じ込められてしまうかもしれないという心配で頭がいっぱいで家から何か持ってくるか、何も考えることもできませんでした。

避難先には、はじめの大地震で家を失った人がすでにたくさん来ていました。私の家も大きく破損していて、いつ倒壊するかも分からないような状態です。状況は本当に悲惨でした。食べ物も水も、暖房もありません。避難所といっても、ただ頑丈な屋根があるだけで、多くの人が悲しみにくれ、現状を受け入れられず、気持ちを落ち着かせることさえできませんでした。避難所には赤ちゃんの泣き声が響き、家族を失った人の嘆きと悲しみでいっぱいでした。

翌朝、アドラがやって来て、私たちがまだ何も支援を受けていないことを知ると、水やパン、缶詰めやティッシュを配付しはじめました。私たちを気にかけてくれて本当にありがとう。支援物資を届けてくれて本当に感謝しています。

シリア被災地への寄付はこちらから。

 






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