【エッセイ】『旧約聖書の世界』・『新約聖書の世界』を上梓して(長田栄一)【本のひろば.com】

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評者: 長田栄一

『旧約聖書の世界』・『新約聖書の世界』を上梓して
著者は語る「聖書の世界への招き」

新約聖書の世界─愛と真理の言葉に聴く
四六判・384 頁・1980 円・ヨベル
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一昨年の『旧約聖書の世界─その豊かなメッセージに聴く』に続き、『新約聖書の世界─愛と真理の言葉に聴く』を上梓させて頂きました。
「随分かかった」というのが正直なところです。しかし、ここまでの時間は無為に流れたものではないことも自覚させられています。
一四年ほど前、赴任したばかりの教会で二つの説教シリーズを始めました。「旧約聖書入門」、「新約聖書入門」の二つで、旧約聖書、新約聖書の流れを理解するのに必要なそれぞれ約六〇箇所からの説教シリーズでした。当然、聖書の最も基本的な箇所になるわけですが、これらの箇所を通して、教会の皆さんと共に聖書の最も基本的なメッセージを共に味わいたいと願いました。
このメッセージ・シリーズを始めるにあたり、週報別紙のような形で、少し長めの説教要旨を作成しました。礼拝に集えない教会員のため、また礼拝に出られた方も後で読み返して頂けるようにと考えました。同時に、「これらの説教要旨が将来どこかで本になれば」という漠然とした願いもありました。
「聖書入門」というテーマのもとでの連続講解説教、あるいは説教集という形の聖書の入門書……当時、「ありそうで、ないかも」と思えましたので、そういう本があってもよいのではないかと考えました。そして、当初、それはそれほど難しいことでもないように思えました。
ところが、その後、自らの神学的理解の曖昧さ、不十分さに直面する事態が続けて起こることになりました。詳細を記すには紙幅が足りませんが、それらのことの結果、福音とは何か、聖書の基本的な使信をどのように理解すべきか、継続的に取り組むべき課題として受け止めるようになりました。教団事務局への奉仕へと転任になったことより、牧会の現場から一歩距離を置いたところで、そういった課題にじっくり取り組むことができたのは感謝なことでした。 (つづく。。。)

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