すぐに動かせるいくらかのお金は常に必要【聖書からよもやま話433】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は新約聖書、 コリント人への手紙第一の16章です。よろしくどうぞ。

コリント人への手紙第一 16章2節

私がそちらに行ってから献金を集めることがないように、あなたがたはそれぞれ、いつも週の初めの日に、収入に応じて、いくらかでも手もとに蓄えておきなさい。(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

お金の工面というのはなかなか面倒なものです。必要になってから工面に走るのではスムーズな行動ができません。予想以上の時間がかかったり、十分な額を準備できなかったりして計画に支障をきたしてしまいます。お金の工面というのは常に先の必要を予想して、先手先手でやるのが望ましい形です。

とはいえ、いつどんなお金が必要になるか、予想がつかないケースも多々あります。「突然の出費」というのは個人レベルでも組織レベルでも、そして国家レベルでも往々にして起こることですから、それがどんなものかはわからないにせよ、それが何らかの形で生じるということは常に想定して、対応できるようにしておく必要があります。具体的には、いつでもすぐに動かせるお金を、いくらかは常に用意しておくということです。

教会だってこれは同じことです。いつどんな必要が生じるかわかりません。急に嵐が来て教会の屋根が壊れるかもしれませんし、パソコンが壊れてしまうかもしれません。説教用のマイクが不調になることだってあるでしょうし、他にもいくらでも「突然の出費」は考えられます。そんな出費の必要が生じたときに、そのときになって「必要になったので献金をお願いします」とやっていたのでは、教会はしばらくは壊れた屋根のままで過ごさなければならなかったり、パソコンなしで経理をしなければならなかったり、マイクなしで説教しなければならなくなったりしてしまいます。そんなときに迅速に対応するためには、ここでパウロが言っているように、「いくらかでも手もとに蓄えておく」ことが必要です。
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僕の家には災害用の緊急リュックが置いてありまして、そこにはいくらかの食料とか水とかその他防災グッズが入っていますが、それに加えて僕はそこに多くはないですがいくらかの現金も入れています。災害時にどんな必要が生じるかわからないからですし、キャッシュカードや電子マネーはインフラが壊れれば使えなくなるからです。

お金に限らず、どんなことでも何かが生じてから「対応の準備」をするのでは後手後手です。何かが生じたらすぐに「対応」しなければなりません。このことは僕たち自身もそうですが、会社の社長さんや、政治家さんならなおさら意識しておかなければいけないかと思います。特に近頃の国の政治を見ていますと、これができていないなーと思わされます。何か問題が生じてから「これに迅速に対応しなければならない」とか言いながら「財源は・・・」と動きが止まってしまうことが何度もありましたよね。そしてなんなら、せっかくそのための「備え」が用意してあるにもかかわらず、それを「今は使うべき時ではない」とか言って使わなかったりもしています。色々と政治には政治の事情もあるんでしょうけど、さすがにちょっとなんだかなぁーと思います。

あんまり政治の話はしないようにしているので、今日はこのへんで。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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