8月10日「人の子には枕する所もない」

狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。(ルカによる福音書9章58節)

今日の聖句は、人の人が主イエスに「あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります」(57節)とった時、主イエスが答えた葉である病める者、悲しむ者を訪ねて巡り歩く人の子イエスに安住の地はないしかも、神の国の福べ伝えて、罪の悔い改めを求める主を、人々は歓迎するとは限らない。弟子はこの主イエスに従って歩むのであるから、時的な感激や決意では途中で挫折する。

従ってくるようにとイエスに召された人が、「まず、父の葬りに行かせてください」と言うと、主は「死んでいる者たちに、自分たちの死を葬らせなさいあなたは行って、神の国をい広めなさい」(60節)とった肉親の葬りは大事な社会儀礼である。しかし、主イエスに従うことよりも、社会儀礼や慣習を優先する者は、弟にふさわしくない

また、別の人は「主よ、あなたに従いますしかし、まず家族にいとまごいに行かせてくださいうと、主イエスは彼に、「鋤(すき)に手をかけてから後ろを顧みる者は、神の国にふさわしくない」(62節)とった。主に従い、伝道者として献身する場合に、家族の理解も必要であるしかし、この人の場合も、「まず」が問題である。家族に理解されなくても、主に従うという決心がなければ、主のためによく仕えることはできない

主イエスの弟子たちは、主に従う途上で何度も挫折した。しかし、イエスの愛が、彼らに弟子としての生涯を全うさせたことを覚えて、弟子たちを決して見放さないに従ってゆきたい。

内藤淳一郎

内藤淳一郎

西南学院大学神学部卒業後、日本バプテスト連盟の教会で牧会、鹿児島大学哲学科のカトリックの神学の学びから、鹿児島ラ・サール高校でも教える。日本バプテスト連盟宣教室主事、日本バプテスト連盟常務理事を8年間務める。

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