ハンガーゼロで親善大使を務めるゴスペル・アーティストの白鞘慧海(しらさや・えみ)さんが代表を務める社会支援プロジェクト「Everlasting LOVE Project(通称:えばらぶ)」とハンガーゼロ(= 日本国際飢餓対策機構)の共催で、「クロスゴスペル・チャリティコンサート」が9月5日、お茶の水クリスチャン・センター (東京都千代田区)で開催された。会場には91人が集まり、ゴスペルをとおして飢餓で苦しむ世界中の人たちに思いを寄せた。
このイベントは、これまで「東京ワールド・フード・デイ・クロス・ゴスペル」という名称で2017年にスタートして以来、毎年開催されてきた。今年からは、さらに多くの人に愛が届くことをを願ってタイトルをリニューアルし、これまで以上に内容をパワーアップさせての再出発となった。オープニングは、クロスゴスペル スペシャル クワイアによるワーシップソング「Days of Elijah」。続いて白鞘慧海さんが、この日のために集結したスペシャルバンドの演奏でミニライブを披露した。
白鞘さんは、1995年にシンガー&ソングライターとしてメジャーデビュー。キャリアを積み重ねる中で2002年にクリスチャンとなり、本当のゴスペルと出会った。ゴスペル・アーティストとして活躍しながら、2015年に「えばらぶ」を発足させ、社会的生活が困難な人々を支援する活動を開始した。さらに2022年6月には、ハンガーゼロの親善大使に就任し、世界の飢餓撲滅に取り組む団体のサポーターとしても活動中だ。

白鞘慧海さん=9月5日、お茶の水クリスチャン・センター(東京都千代田区)で。
ミニライブは、「Amazing Grace 〜I Believe〜』で始まり、東日本大震災での女子高生の体験を聞いて「花がたくさん咲くような人生であることを願って」作ったという『BLOSSOM』、世界中に喜びがあふれるよう祈りを込めた『KEEP MOVIN’ ON』の3曲が演奏された。途中、能登半島地震の被災地を訪れ、高齢者施設や新たに開設された支援センターの開所式でコンサートを行ったことも報告した。
また、2023年にハンガーゼロが支援するフィリピンのミンドロ島の村を親善大使として訪れたことも語った。その時に案内をしてくれた女性が、実はその村の出身だったことを話し、「助けられていた人が、今度は助ける側になるーー支援の循環ができていると強く感じました。単に支援するだけでなく、次のリーダーを作る働きにつながることが必要です」と力を込めた。

田村治郎師
続いて、ハンガーゼロで巡回牧師を務める田村治郎師による講演が行われた。世界の飢餓人口がおよそ6億7,300人で、世界人口の12人に一人が飢餓状態にあること、8〜6秒に一人が食べることができず命を落としていることを伝えた。飢餓の中にある人にとって「私たちに日ごとの糧をお与えください」(マタイによる福音書6章11節)の祈りは、目の前に食事がない中で今日生きる力を備えてくださいという祈りだという。ハンガーゼロが15カ国で支援活動を行なっていることにも触れ、次のように締めくくった。
「我々の働きは、ピンポイントでの小さな働きです。でもその点は線となり面となり、やがて立方体となると信じています。ひとりでも『生きていてよかった』という思いが与えられるように、神さまから与えられている潜在的な力を誰でも発揮でき、自立していくことができるようにという願いを多くの人と共有できたらと思っています」

ハンガーゼロのウガンダでの活動の映像が流れた後、ゴスペルタイムとなった。舞台には白鞘さんを真ん中に4人のゴスペルシンガーが加わり、クワイヤメンバーと共に心躍るリズムと迫力ある歌声で会場を熱気に包んだ。特に人気の楽曲「R・H・Y」では、出演アーティストと観客が一体となって最高の盛り上がりを見せた。最後は、オープニングでも歌われた「Days of Elijah」が演奏され幕を閉じた。
教会に通う友人に誘われて参加したという女性は、「ゴスペルは迫力があってとても素晴らしかった。飢餓についても数字を使って具体的に話してくれたので、よく分かりました。自分のできることを考えて実行していけたらと思っています」と感想を述べた。
