地位や名声によって許される悪事なんてありません。【聖書からよもやま話418】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、エゼキエル書の5章です。よろしくどうぞ。

 

エゼキエル書 5章6節

エルサレムは悪事を働き、諸国の民以上にわたしの定めに、周囲の国々以上にわたしの掟に逆らった。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

神様が例によってイスラエルの民に怒っています。特に今回は激しく怒っています。「どうして君たちは私の言うこと聞かないの!?他の子達の方がむしろ私の言うこと聞いてるよ!?どういうこと?もう怒った。バチバチにお仕置きするからね!」と。

神様に選ばれて、神様から特別の恩恵を受け、神様からじきじきに教育されているはずのイスラエルの民は、しかしそういう特権を受けていない他の民よりも神様に逆らうようになってしまっていました。なんと愚かなことでしょう。

しかし、僕たちもまたイスラエルの民を他人事として「愚かなこと」と言っている場合ではないかもしれません。言われれば言われるだけ逆らいたくなる、というのは、僕たちも持っている性質だからです。「勉強しなさい」とあんまり言われると、かえって勉強したくなくなるとか、「部屋を掃除しなさい」とあんまり言われると、かえって掃除したくなくなるとか、僕たちにも大なり小なり経験のあることかと思います。

学園ドラマなんかを見ていますと、生徒会長とか学級委員とかのいわゆる優等生が、その「優等生」ポジションを隠れ蓑に、先生に隠れて悪いことをするなんていうシーンを目にすることがあります。当時のイスラエルの民もそんな状況に陥っていたのかもしれません。「僕は選ばれた生徒会長だぞ。だから多少の悪事は目をつぶってもらえるんだ」みたいな考えや行動を持ってしまっていたかもしれません。

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UnsplashGabriel Meinertが撮影した写真

どんなに名誉や権威のあるポジションについたとしても、それによって許される悪事なんてものはありません。日本の法律でも「法の下の平等」の理念により、総理大臣でも天皇陛下でも、悪いことをしたら罰せられることになっています。国会議員には国会の期間中は逮捕されない不逮捕特権がありますが、それもその期間中に逮捕しないというだけであって、罪は罪のままです。許されているわけではありません。とはいえ法律は作るのもそれを運用するのも人間ですから、色々と忖度だとか大人の事情のなんじゃらかんじゃらで、この「法の下の平等」が実現されないようなケースもあります。

一方で神様は完全に「神の下の平等」を実現できる方です。人間がどんなポジションについていようとも、たとえそれが神様自身が任命したり選んだりした人間であっても、何の忖度もなしに「罪は罪!ダメだぞ!」と怒ります。モーセだってアブラハムだってダビデだってソロモンだって、神様から選ばれた人たちですが、悪いことをすれば「それはダメだぞコラー!!」とこっぴどく怒られています。イスラエルの民はどうもそこを勘違いしてしまっていたのかもしれません。「僕たちは選ばれた民だからゆるされる」と。これは聖書の他の箇所を読んでも彼らに見て取れる態度です。

そして現代のクリスチャンもまた、同じ罠にハマりがちです。たしかに神様は信じる者の罪をゆるすと言ってくださっていますが、かと言って「罪を犯してもかまわない」わけではありません。「僕たちはゆるされたクリスチャンだから、何をしてもいいんだ」なんて考えはダメです。そんな考えで生きていたらクリスチャンもまた当時のイスラエルの民と同じように、「他の子たちの方がマシだよ!!」と怒られてしまうことでしょう。

親は愛する我が子を叱ります。神様も愛する者を叱ります。愛するからこそ叱ります。愛されているから悪いことをしてもいい、なんてことはありえません。むしろ愛されているからこそ自発的に、愛してくれる親や神様を悲しませることから離れなくてはなりません。それが愛されるものの心得、本当の「愛され上手」なのかと思います。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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