「行動」は二の次でいい。その前にもっと大切なことがあります。【聖書からよもやま話412】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は新約聖書、エペソ人への手紙の2章です。よろしくどうぞ。

エペソ人への手紙 2章9節

行いによるのではありません。誰も誇ることのないためです。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

世間では「行動」がもてはやされています。「考えるよりもまず行動!」「行動しなくては何も始まらない!」なんて言葉が飛び交っています。もちろん行動は大切なことです。僕が今こうしてコラムを書いているのも一つの行動ですし、社会は単に人間の集まりであるだけでは成立せず、人間の行動の集合体となったときにはじめて機能します。聖書の多くの登場人物たちだって、最終的には行動によって神様に従っています。

しかし一方で聖書は行動を少なくとも最優先事項とはしていません。行動よりも大切なことがあると教えています。それは信仰です。信仰というと、神様を信じていない人からすれば「僕には関係ないことだね」と思われるかもしれませんが、言い換えるなら「存在」とも言えます。「何かをする」以前に「そこにいる、存在する」ことが大切だと言えます。

「より良い自分になろう」と、様々な行動を起こす人は多いものです。早起きをしようとか、禁煙をしようとか、人に親切にしようとか、もっと読書をしようとか、いくらでも例はあります。しかし特にこの「より良い自分になる」ということについて、大切なのは自分の行動よりも、神様の恵みであると聖書は言っています。自分の力で自分を「変える」のではなく、自分は神様の力によって「変わる」んです。「自分を変える」と「自分が変わる」、似たような言葉ですが実は大きく違います。「変える」のに必要なのは自分の行動ですが、「変わる」のに必要なのは変化を受け入れる姿勢です。
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生まれてくる時に自分の意思と行動で「さぁ生まれよう」なんて思って生まれてきた人はいないはずです。自分というのは行動によって得られたものではなく、受動的に受け取ったものであるはずです。またたとえば老いというのは一つの変化ですけれど、自分の意思と行動で老いる人はいません。老いというのは自分が「変わっていく」のであって、自分の力で「変わる」ものではありません。

自分の力で自分を変えると、「俺は自分の力で変わったぞ!いい人間になったぞ!」と自分の力を誇る心が生じます。驕り高ぶってしまいます。しかしそんな心は「より良い人間」にふさわしいものでしょうか。一方で神様の力によって変えられたのなら、そんな心は生じません。そこにあるのはただ感謝のみです。「より良い人間」への道は「変わる」ことでは開かれず、「変えられる」ことによってのみ開くんです。

ではたとえば病気のせいで自分で行動できない人は「より良い人間」になれないのでしょうか。行動第一主義で考えればそういうことになりますが、聖書は決してそんなことは言いません。なにも行動は出来ずとも、そこにいるだけで神様によって変えられます。

行動することは大切なことではありますけれど、行動しなければ成長しないということは決してありません。病んでしまって、疲れてしまって、行動できずに自分を責めてしまっている方はいませんか。「行動しなければ」と自分を追い詰めてしまっている方はいませんか。いいんです、それで。ただそこにいれば。木がそこに立っているだけで陽の光と雨によって育っていくように、あなたもまずそこにいることが大切です。何よりです。むしろ行動して自分の行動を誇るようになってしまうよりも、行動できずともそこにいて、神様の恵みをただ受け取っているだけの方が、いくらか良いことです。

「行動!行動!」と焦る前に、まずやるべきことは「日々の変化を、恵みをしっかり受け取っているか」を確認することが大切なのかと思います。まずは受け取ることが大切。行動はその後でいいんです。その後がいいんです。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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