教会でのイベントによって新型コロナ・ウイルスがフランス全土に拡散した可能性──牧師とその家族が感染

 

フランスのオーラン県ミュルーズ市ブールツヴィラー地区にあるメガチャーチ※「クリスチャン・オープンドア教会」のイベント(2月17~21日)が、新型コロナ・ウイルスの感染源であることが確認された。ミュルーズ市は、ドイツ(やスイス)との国境近くにある。

※クリスチャン・オープンドア教会は、礼拝出席者が2200人を超えるフランスで2番目に大きいペンテコステ派教会(2017年)。1965年、現在の主任牧師であるサミュエル・ピーターシュミット氏の父親であるジャン氏によって設立され、87年にサミュエル氏が後任となった。

フランス日刊紙「ル・モンド」によると、イースター前の準備期間であるレント(四旬節)中に行われた伝統的なイベントは、フランス、スイス、ベルギー、ドイツから2000人以上を集め、そこで数十人の信者が感染したという。

教会の聖歌隊と主任牧師のサミュエル・ピーターシュミット氏(写真:Strikehard)

感染者の中には、同教会のサミュエル・ピーターシュミット牧師やその家族、親族20人が含まれている。医師であり同牧師の息子であるジョナサン・ピーターシュミット氏は、「ふだん同じ家には住んでいないが、祈りと断食の期間中、同じ場所にいた」と述べている。

ジョナサン氏は今月初めより妻や息子と一緒に、アルト・レノ地区にある自宅に隔離されている。アルト・レノ地区は、フランスで最も新型コロナ・ウイルスの感染が深刻な地区だという。

「私の症状は季節性インフルエンザと同じだったものの、状況を考慮して検査を受けたところ、陽性反応が出たのです」と「ル・モンド」紙の取材に答えている。

クリスチャン・オープンドア教会のサイトでは、すべてのイベント参加者に対して、医師の診断を受けるよう要請している。

ジョナサン氏は、「イベントに参加した皆さんの多くが感染していても不思議ではありません」と述べている。

本記事は、ブラジルのキリスト教メディア「ゴスペル・プライム」に掲載された記事より翻訳し、編集しました。翻訳にあたって、多少の省略をしています。

出典URL:https://www.gospelprime.com.br/evento-em-igreja-pode-ter-espalhado-coronavirus-na-franca/?

吉田暁

吉田暁

(よしだ・さとし)1971年、兵庫県西宮市生まれ、静岡県浜松市育ち。大阪府堺市在住。10代の頃、2年ほどブラジルに滞在する。現在、キリスト教式散骨事業を行う「海洋散骨シャロームセレモニー」代表および全国通訳案内士(ポルトガル語)。チャペル・こひつじ会員。

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