主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。
聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、出エジプト記の20章です。よろしくどうぞ。
出エジプト記 20章17節
あなたの隣人の家を欲してはならない。あなたの隣人の妻、男奴隷、女奴隷、牛、ろば、すべてあなたの隣人のものを欲してはならない。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
出エジプト記の20章はあの有名な「十戒」が記してある章です。その十戒の最後には「あなたの隣人のものを欲してはならない」と書いてあります。もちろん、他の9つの戒めもどれも負けず劣らず大切なのですけれども、現代の日本人がまず第一に心掛けるべきことは、この「隣人のものを欲してはならない」なのではないかと思います。なぜなら他の人のものを欲しがることが「盗んではいけない」「殺してはいけない」「嘘をついてはいけない」などの他の罪のきっかけになるからです。それに、現代人が不幸になる最も根源的な原因はこの「隣人のものを欲しがる」ことだからです。
現代ほど、多くの人が隣人のものを欲しがっている時代は他にないのではないかと思います。一昔前なら「これが欲しいでしょう?これも欲しいでしょう?持っている人がうらやましいでしょう?あなたも手に入れませんか?」とテレビやラジオや雑誌が四六時中、広告を出して、それが多くの人を動かしていましたし、現代ではさらにそれに加えてWEBやSNSによって、常に自分の生活と他人の生活が比較できるようになり、「欲しい」とか「うらやましい」とか思う気持ちが増幅されるようになりました。
この「欲しい」とか「うらやましい」という気持ちほど、人を不幸にするものはありません。どちらも「今の自分にそれはない」という不満を心に貯めることになるからです。人間は、欲しがらなければ不満を抱くことはないんです。
・・・とはいえ、何も欲しがらずに生きることなんてできません。どうしたって人間には食料や水や寝床や服は必要だからです。お腹が空くことも喉が渇くことも眠くなることも一つの「欲しい」という気持ちです。お腹が空いて、食べて、満たされて、またお腹が空いて・・・眠くなって、寝て、元気になって、また疲れて眠くなって・・・と、「欠乏」と「充足」のサイクルを繰り返して人間は生きています。ですから「欲しがる」ということは人間には避けられないものです。しかし、それが過剰になって必要以上に大きくなればそれは不幸を生み出すことになります。そのことを示しているのが「隣人のものを欲しがるな」という戒めです。
自分に与えられたもので満足することが幸せになるコツです。キリスト教では昔から「数えてみよ、主の恵み」ということばが大切にされていますし、古代中国の老師も「足るを知れ」と言っています。持っていないもの、与えられていないものを数えれば人はいくらでも不幸になります。たとえ20億円の豪邸を持っていても、50億円の豪邸を持っていないことに不満を抱くのが人間ですから。50インチのテレビを持っていても65インチのテレビを持っていないことに不満を抱くのが人間ですから。黒毛和牛A5ランクを食べても、それが松阪牛でないことに不満を抱くのが人間ですから。持っていないもの、つまり他人のものを欲しがる限り、人間は何を与えられたとしても不幸になるんです。
反対に持っているもの、与えられているものを数えれば、人はきちんと幸せになります。新米のコシヒカリを食べられなくても「備蓄米もなかなか旨いな!」と喜んだり。一軒家は持てずとも、マンションやアパートの一室で「住めば都とはよく言ったもんだな」と喜んだり。宝石は買えなくても、道に咲く花や夜空の月に「こりゃきれいなもんだ」と喜んだり。SNSを見て他人を羨ましく思い、自分には何もないと思っても、そもそも自分だってそのSNSを見るスマホは持っているわけです。20年前の自分を思い出してみてください。そのスマホ、その当時から見たら夢のような道具ではありませんか。
数えてみれば人は誰だって多くのものを与えられています。持っています。でもそれをなぜか見ようとしない人が多いんです。持っていないものばかりが目に飛び込んできてしまうんです。人のものを欲しがらないコツは、自分のものを喜ぶことです。どんなに小さなことでも、「与えられた!」と喜ぶことです。それを心がけていれば、人のものを羨む時間なんて、いつの間にやらなくなっていきます。
それではまた次回。
主にありて。
MAROでした。
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