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◆1913年6月9日 森永ミルクキャラメル発売
今では誰もが一度は口にしたことのある定番お菓子のキャラメルですが、日本でこのお菓子が普及するには、実は聖書が関わるエピソードがありました。森永キャラメルを開発したのは森永製菓の創始者である森永太一郎という人です。
森永さんは伊万里で生まれ、伊万里の陶器を売るために渡米しました。そのときにキャラメルと出会い「日本でもこれを作ろう!」と決心し、製菓技術を学び始めました。その時に彼を雇ってくれたのがクリスチャンの夫妻でした。それまではキリスト教に反発を覚えていた森永さんでしたが、この夫妻がアジア人である自分をまったく差別することなく暖かく接してくれることに感動し、これをきっかけに洗礼を受けてクリスチャンになりました。
帰国した森永さんでしたが、当時はまだ洋菓子が珍しすぎて、どこのお店も扱ってくれませんでした。そこで屋台をこしらえて売り歩くことにしましたが、その屋台の屋根には「キリスト・イエスは罪人を救うために世に来られた」という聖書のことばが掲げられていました。この屋台で売られていたのはキャラメルとマシュマロで、当時はマシュマロの方が「天使の食べ物」と呼ばれ人気商品だったそうです。のちの森永製菓のエンゼルマークはこのあたりのエピソードに由来します。森永さんは洋菓子と一緒に福音もみんなに広めたんです。
日本の高温多湿の気候ではキャラメルが溶けてしまったり、大変なことも多かったようですが1899年から売り出されたキャラメルは、1913年の6月10日に「森永ミルクキャラメル」として完成し、現在まで人気商品であり続けています。
それではまた明日。