5月2日 出エジプト記3章5〜6節

ここに近づいてはならない。足から履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地だから。神は続けて言われた。「わたしはあなたの父の神である。アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。」
出エジプト記3章5〜6節(参考箇所同書3章1〜6節)

モーセはホレブの山で燃える柴の中から神の声を聞きます。「あなたの立っている場所は聖なる土地」であると。聖なる場所は天ではないのです。足をもって踏む場所が聖とは、足もとこそ神の働き場ということです。靴をもって踏み、泥だらけになり、羊を追い、時として耕すこともある地上が神の働き場であることを知って、聖別のしるしとして靴を脱ぐのです。

さらに神はモーセに向かって、「わたしはあなたの父の神である。アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である」と言われます。神が族長たちの名をあげられるのは、この地上を生業の場とする人々もまた神の働き場であることを明らかにするものです。しかも「アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神」と時代を追って族長の名があげられるのも、神は人の歴史に働かれるお方であることを示すものです。

神は時間と空間を越えるお方でありながら、同時に地上の歴史をもって、わたしたちのための働き場とされます。ときとして歴史は神と係わりなく動いているかのようであり、地上に神はおいでにならないかのようであります。あらためて靴を脱ぎ、この地上と歴史が聖別されていることを確認してもよいのではないでしょうか。

 






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