挨拶がちゃんとできないのは傲慢の危険信号【聖書からよもやま話405】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、列王記第二の9章です。よろしくどうぞ。

列王記第二 9章18節

「王が、元気かどうか尋ねておられます。」エフーは言った。「元気かどうか、おまえの知ったことではない。私のうしろについて来い。」
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

イスラエル軍の隊長であったエフーは、神様から「君が次の王だよ」と任命されて、それまでの王ヨラムを裏切りました。エフーの軍が自分の方へと迫ってくるのをみたヨラム王は部下に「エフーの様子を見て来い」と命じました。そこで部下はエフーのところに言って「元気ですか?」と尋ねましたがエフーは「元気かどうか、おまえの知ったことではない。私のうしろについて来い」と言って、その使者をも従えてしまいました。

このエピソードは2回繰り返して記されています。2回ともエフーは「元気かどうか、お前の知ったことではない。私のうしろについて来い」とまったく同じ台詞を言っています。そしてヨラムのところに到達すると「何が元気か。あなたの母イゼベルの姦淫と呪術が盛んに行われているのに」と言って、ヨラムを射抜いてしまいました。

なんだか戦国時代とか三国志とかの英雄譚に出てきそうな、勢いのある豪傑譚です。「お元気ですか?」と問われて「そんなのお前の知ったことか!いいから俺についてこい!」なんてなかなか出てくる言葉ではありませんし、エフーの士気というか闘魂というか、そんなものをひしひしと感じます。

エフーは王からの挨拶にまともに取り合わないことで、自分の怒りと敵意を示したのでした。人の挨拶に対して、それを無視したり罵詈雑言で返したりすることは、それだけで明らかに宣戦布告であると言えます。手紙を受け取らない、というのも同じようなことでしょう。エフーはヨラム王と本気で戦う気でしたし、実際に戦って倒したのでこれもまだ「英雄譚」にもなり得ますけれど、一方で僕たちが日常で人間関係を築く上ではこれはまったく模範になる態度ではありません。むしろ悪い見本、反面教師と言えるものです。

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UnsplashVladislav Klapinが撮影した写真

誰かから「おはようございます」と挨拶されてそれを無視するなら、それは「僕は君のことを嫌いだよ」と言っていると捉えられても仕方ないことです。僕はなるべく人から挨拶されたらちゃんと返すようにしていますし、できれば自分から挨拶するようにもしていますが、それを本当にきちんとできているか、今一度見直さなくてはな、と思いましたし、毎年お正月に届く年賀状なんかは、お返事を書かずに放置してしまうことが多々ありますから、それは改めなくてはいけないな、とも思いました。

機嫌が悪いと、挨拶もなおざりになってしまいがちなものです。「あなたが嫌いです」と積極的に言わなくても、挨拶をちゃんと返さないということで、意図せずに誰かに「宣戦布告」をしてしまうことは、僕たちにもあるかもしれません。改めて、挨拶って大事だなーなんて思わされました。祖母がよく言っていました。「挨拶だけはちゃんとしなきゃダメだ。挨拶さえできれば食いっぱぐれることはない」と。

もしかしたらエフーは神様から大役を任せられたことで、傲慢になってしまったのかもしれません。傲慢はちゃんとした挨拶の敵です。「俺は神様に選ばれたんだからお前らなんかと対等に挨拶なんてしないのだ!」と、そんな気持ちになってしまったのかもしれません。このエピソードの後のエフーの行動はどんどん傲慢になり、神様から離れていきます。その予兆はこの「あいさつ事件」ですでに現れていたのかもしれません。神様に何かの役目を任されたとき、これはクリスチャンも陥りがちな大きな落とし穴です。どんなに大役をおおせつかったとしても、どんなに偉い人になったとしても、挨拶だけはちゃんとしなきゃいけません。ちゃんと挨拶ができなくなること、これは自分が傲慢に陥っている危険信号なのかと思います。自戒としてしっかり胸に刻まなければと思います。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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