WCRP日本委 理事長に植松誠首座主教を再任 2020年7月13日

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世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会は6月28日に開催した評議員会において、現理事長の植松誠氏(日本聖公会首座主教)を再任することを決定した。任期は2022年までの2年間。

再任のあいさつで植松氏は、昨年8月にドイツで開かれた「第10回WCRP世界大会」について、「私たち日本委員会の世界平和に向けての熱い思いや行動への呼びかけが、世界平和に取り組む世界中の宗教者に共通する課題及びアクションとして認められた」と評価。

その上で、第9回アジア宗教者平和会議(ACRP)東京大会、WCRP50周年記念式典など、コロナ禍によって予定していた諸活動が変更を余儀なくされている現状に触れつつ、「一見すると、何もかもが災いのように、また障壁のように思えるこの時、私たち宗教者は、祈りの中で、神仏からの叡智を求めつつ、今、この時を、これから先の尊い働きのために用いていかなくてはならない」とし、「一日も早い感染収束と世界平和のために祈り続けたい」と結んだ。

第9回 ACRP 大会が来年10月に延期されたことに伴い、ACRPフラッグシッププロジェクトのための50周年特別勧募金の延期も決定。11月24日、京都で開かれる 予定だったWCRP50 周年記念式典も来年への延期が確定している。

再任のあいさつ全文は以下の通り。


再任のご挨拶

世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会 理事長 植松 誠

日ごろ、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会のために、温かいご理解、ご支援とご協力を賜りまして誠にありがとうございます。

私儀、本年6月に開かれましたWCRP日本委員会理事会ならびに評議員会におきまして、再度、理事長を拝命いたしました。前期も皆様のご期待に十分お応えできたとは申しがたく、今回の再任は非力の小職にとりまして身の引き締まる思いであります。

昨年は、第10回WCRP世界大会が8月、ドイツの古都リンダウで開かれ、日本からは正式代表やオブザーバーなど、約40人が参加しました。日本委員会からは三つの主題的なメッセージと15項目にわたる提言を、前もって世界大会事務局に送付し、大会での議論に、また最終的な大会宣言にそれらが反映されるようにと提案しました。その結果、大会宣言文に、その多くの部分が盛り込まれたことから、私たち日本委員会の世界平和に向けての熱い思いや行動への呼びかけが、世界平和に取り組む世界中の宗教者に共通する課題及びアクションとして認められたと受け止めています。そして、それは、今後のWCRP日本委員会への期待と同時に、私たちの積極的な関わりと責任をも 表していると思います。

そのような意味で、今年はリンダウ大会宣言を、日本委員会の様々なアクションプランの中で具現化することが求められており、世界大会以降、常設の平和研究所、女性部会、青年部会、また特別事業部門(タスクフォース)では、これまでの取り組みに加えて、新たな課題も視野に入れて動き始めました。また、韓国、中国のWCRPとの共同プログラムなども継続して行われる予定を立てていました。

さらに、本年度の重要な活動として、二つの行事が計画されていました。一つは、第9回アジア宗教者平和会議(ACRP)の東京大会を10月に、そして、WCRP50周年記念式典(11月)です。ACRP東京大会はWCRP日本委員会がホストとして、600名ほどの参加者をお迎えする予定で数年前から準備が始まっていました。そして、この大会で協議されたことがフラッグシッププロジェクトとして実施されるために、日本委員会は、その財的支援に貢献することを検討していました。また、WCRP50周年記念式典は、これまでの50年の歩みを振り返り、多くの方々の世界平和に向けた情熱と献身に感謝し、これからのWCRPの新たな展望を希求する時として、国内外のご来賓や招待者と共にお祝いしたいという願いを持っておりました。

ところが、上記の事柄のほぼすべてが、2月来の新型コロナウイルス感染拡大によって、大きな影響を受けています。平和への取り組みの実施は、非常に限定された形でしか行えなくなり、今年の大きな活動としてのACRP東京大会及びWCRP50周年記念式典も、延期せざるを得なくなり、今後のことも再度見直しを求められています。WCRP日本委員会の諸活動も、コロナウイルス感染が各地で続いている今、見通しが立たない状況です。

このような現状にあって、私たちの活動は大きな制約を受けながらも、着実に進めていきたいと願っています。一見すると、何もかもが災いのように、また障壁のように思えるこの時、私たち宗教者は、祈りの中で、神仏からの叡智を求めつつ、今、この時を、これから先の尊い働きのために用いていかなくてはならないと思います。また、コロナウイルスのために苦しんでいる世界中の人々、特に宗教者たちと連帯しながら、一日も早い感染収束と世界平和のために祈り続けたいと思います。

どうぞ、WCRP日本委員会への皆様の一層のご理解、ご協力とご支援をお願い申し上げます。ます。

 






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