7月13日 詩編139編1〜2節

主よ、あなたはわたしを究め、わたしを知っておられる。座るのも立つのも知り、遠くからわたしの計らいを悟っておられる。
詩編139編1〜2節(参考箇所詩編139編1〜24節)

詩編の作者は「天に登ろうとも、あなたはそこにいまし、陰府(よみ)に身を横たえようとも、見よ、あなたはそこにいます」(8節)と歌います。ある人がルターに、君は天国に行かずに地獄に落ちるかもしれないと言ったところ、彼は「わたしは喜んで地獄に行く。なぜならキリストがおいでにならないところはない」と言ったと伝えられています。この話の真偽の程は別として、如何にもルターの面目躍如(めんもくやくじょ)たるエピソードです。神は天国にのみおいでになるのではない、地獄にもおいでになる、そのような信仰はこの詩編作者のものでもあります。彼は「天に登ろうとも、あなたはそこにいまし、陰府に身を横たえようとも、見よ、あなたはそこにいます」(8節)と言い、また「闇の中でも主はわたしを見ておられる」(11節)と言います。

陰府とは死の世界であり、闇とは絶望の最中に身を置いたときのことでしょう。しかし地獄にもおいでになる神は、なお死と絶望の中にも変ることなくいます、この信仰を持つ者は、何事があろうと恐れることがありません。信仰者は絶望する勇気も持つと言われます。それは、まさしく天にも陰府にもおいでになるお方を信じる信仰から生まれるものであります。

 






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