WCRP日本委員会 ミャンマー情勢に関する声明を発表

ミャンマーにおいてアウンサンスーチー国家顧問や、与党幹部が国軍に拘束された事態を受け、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会(理事長:植松誠)は4日、ミャンマー情勢に関して声明を発表した。

WCRP日本委員会は、2015年より持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けてWCRPミャンマー委員会とともに環境対策や青少年教育等の合同プロジェクトを行ってきた。また、16年4月には東京で、ミャンマーの宗教指導者を迎えての公開シンポジウムを開催。RfPミャンマー委員会が進める諸宗教間対話にもとづく平和構築を後押しするとともに、両国の連携強化を図っている。

声明では、このことも踏まえたうえで、RfPミャンマー委員会が求める暴力的な解決ではない、対話と交渉による平和構築の主張を全面的に支持することを伝え、人間の尊厳と人権の尊重、そして最も脆弱(ぜいじゃく)な立場に置かれる人々の配慮の観点から、祈りと粘り強い対話を通じてミャンマーの平和解決に努めるとしている。

ミャンマー情勢に関する声明全文は以下のとおり。

公益財団法人世界宗教者平和会議(WCRP /RfP)
日本委員会 ミャンマー情勢に関する声明

WCRP 日本委員会は、ミャンマーにおいて国軍が軍事力によって政治的全権を掌握し、これまで民主 化を求める多くの人々によって築かれてきた新しい政治体制が危機的な状況に置かれ、民主化の先頭に 立つ指導者たちが不当に拘束されていることに対し、深い憂慮の念と諸宗教の融和と平和のために取り 組む RfP ミャンマー委員会との強い連帯を表明します。 RfP ミャンマー委員会は、仏教、キリスト教、イスラーム、ヒンドゥー教の同国4大宗教を代表する諸 宗教指導者によって 2012 年に設立され、軍政から民政への移行に伴う様々な困難の中で、諸宗教協力を 通した民族融和、子供の保護、平和教育、難民保護等のプロジェクトを実施してまいりました。 先月1月 25 日、Religions for Peace 国際委員会共同会長であるチャールズ・ボー枢機卿をはじめとす る RfP ミャンマー委員会が、アジア司教会議連盟(FABC)と共に、総選挙で成立した新政権や各民族指 導者、政治・軍事指導者らに向け、諸民族間の連帯やミャンマーの非軍事化、社会福祉の充実等を要請し、 そして「対話と交渉を通して真の正義を求めることが、諸宗教者の提案する平和への道である」との声明 を発表しました。 WCRP 日本委員会は、2015 年より持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて WCRP ミャンマー委 員会とともに環境対策や青少年教育等の合同プロジェクトを行ってまいりました。また、2016 年4月に はミャンマーの代表的な諸宗教指導者を日本に招き、RfP ミャンマー委員会が進める諸宗教間対話にも とづく平和構築を後押しすべく、日本の宗教者、政治家、メディア等と積極的な対話を行い、両国の連携 強化を図りました。 WCRP 日本委員会は、RfP ミャンマー委員会が求める暴力的な解決ではない、対話と交渉による平和 構築の主張を全面的に支持し、あわせてミャンマーのいち早い民主主義と平和の回復に向けた関係各国・ 各機関のあらゆる努力を要請します。 RfP 国際ネットワーク、アジア宗教者平和会議(ACRP)とともに、第 10 回 WCRP 世界大会で誓い 合った世界の一人ひとりが「つながりあういのち」であることの認識にもとづき、人間の尊厳と人権の尊 重、そして最も脆弱な立場に置かれる人々の配慮の観点から、WCRP 日本委員会は、祈りと粘り強い対 話を通じてミャンマーの平和解決に努めることを誓います。 WCRP 日本委員会は常に RfP ミャンマー委員会の友人たちと共にいることを表明します。

                                2021 年2月4日
                    公益財団法人 世界宗教者平和会議(WCRP)
                            日本委員会 理事長 植松 誠

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