東日本大震災から14年の節目を迎えた3月11日、今年も東北を中心に各地の教会で追悼のつどいが催された。
日本基督教団東北教区は、日本基督教団白石教会(宮城県白石市)で行われた記念礼拝をオンラインでも配信。礼拝では「3・11わたしたちの祈り」として、避難指示が解除され、礼拝を再開した小高伝道所と浪江伝道所のために、「あなたがお建てくださった教会があなたの御心にかなった仕方で宣教の業を果たしていけますように」と祈りを合わせ、「いまだに世界各地の人々が自然災害、紛争と侵略、独裁政治のもとで苦難を強いられています。特に、いまだ戦火のもとにあるウクライナの地、そしてガザの地にあるすべての人のために祈ります」と、海外で避難生活を余儀なくされている人々にも思いを馳せた。
日本バプテスト連盟東北バプテスト連合被災支援委員会は2月28日、「東日本大震災から14年を数えての祈り」を発表。「阪神淡路大震災発生から30年経った今、東京電力福島第一原子力発電所事故から30年後を思い浮かべ」るとし、原発事故収束の課題について「経年劣化した原子炉がさらなる被害を生むことがありませんように」「廃炉作業が安全に進みますように」「汚染土の県外排出と処理が適切に行われますように」「トリチウムを含む汚染処理水の問題が解決しますように」「復興や帰還推進の中で、不安を口にできずにいる方々に平安がありますように」「そうした方々や事柄に、教会が隣人として共に歩むことができますように」との祈りを紡いだ。
また、能登半島地震・豪雨被害やアメリカのカリフォルニア州での大規模な山火事など、国内外で頻発する災害にも触れ、宮城県東北電力女川おながわ原子力発電所が2024年12月26日に再稼働されたことについて、「今こそ『知る力と見抜く力とを身に着けて、あなたがたの愛がますます豊かになり、本当に重要なことを見分けられるように』(フィリピの信徒への手紙1章9節~10節)という祈りがますます深められますように」と牽制し、「日本バプテスト連盟の教会・伝道所が祈りを合わせ、協力して被災地域を励まし、必要な働きをなしていくことができますように」と加えた。