韓国NCC臨時常議員会 「憲政の回復を促す声明文」を採択

韓国基督教教会協議会(NCCK)は12月13日、首都ソウルにある韓国基督教会館で第73回総会第1回臨時常議員会を開催し、「憲政の回復を促す声明文」を採択した。

声明はルカによる福音書「主は御腕をもって力を振るい/思い上がる者を追い散らし 権力ある者をその座から引き降ろし/低い者を高く上げ」(1章51~52節)を引用しつつ、「独裁権力の暴政に屈することなく、民主主義と人権のために献身してきた」立場から、戒厳令の扇動者たちを厳しく責任追及することで民主的な憲法秩序を回復する必要があり、「平穏な日常生活を奪われた人々の不安と苦しみを和らげる近道」と指摘。

このクリスマスに「地球上の全ての人々が喜びの歌で迎えられるように」と願い、「私たちは、反逆のヘロデ王が歴史の背景に追いやられ、平和の君イエスが私たちと共にいることを信じている。その喜びを国民全体で迎えられるよう、熱心に祈る」と宣言している。

声明の全文は以下の通り(翻訳=エキュメニカル・ニュース・ジャパン)。


韓国基督教教会協議会緊急臨時常議員会 憲政回復の要求声明

尹錫悦大統領の弾劾

民主憲政秩序を早速回復しなければならない!

「主は御腕をもって力を振るい/思い上がる者を追い散らし 権力ある者をその座から引き降ろし/低い者を高く上げ」(ルカによる福音書1章51~52節=聖書協会共同訳)

待降節の第2週、暗闇が消えて光が明けることを待ち望んでいた私たちは、神への苦く切実な祈りを捧げるために集まった。民主共和国である大韓民国は、切実な危機の真っ只中にある。

12月3日深夜、ユン・ソクヨル大統領の違法な戒厳令策動は、目覚めた国民とその代表機関である国会によって阻止された。しかし、12月7日の夜、国民は再びため息をつくしかなかった。与党議員105人が投票しなかったため、大統領弾劾は失敗に終わった。12月12日の尹錫悦大統領の声明で違法行為の正当性を主張したことは、現在の危機がまだ終わっていないことをはっきりと示した

私たちは「主は御腕をもって力を振るい/思い上がる者を追い散らし 権力ある者をその座から引き降ろし/低い者を高く上げ」(ルカによる福音書1章51~52節)るという神の働きを忠実に信じている。韓国基督教教会協議会は独裁権力の暴政に屈することなく、民主主義と人権のために献身してきた。今日、私たちは再び危機に陥ったこの国の深刻な現実を前に、私たちの立場を表明する。

何よりも、崩壊した民主的な憲法秩序をできるだけ早く回復する時だ。民主的な憲法秩序を回復する道は、戒厳令の扇動者たちを厳しく責任追及することから始まる。尹錫悦大統領の弾劾は、急がなければならない最初の憲法手続きである。また、尹大統領とその同調者たちを責任追及するための司法手続きも伴わなければならない。

憲法秩序に従うことだけが公正な手続きであり、責任ある民主的な手続きである。それが、憲法秩序の崩壊により平穏な日常生活を奪われた人々の不安と苦しみを和らげる近道である。

来たるクリスマスを、地球上の全ての人々が喜びの歌で迎えられるように。私たちは、反逆のヘロデ王が歴史の背景に追いやられ、平和の君イエスが私たちと共にいることを信じている。その喜びを国民全体で迎えられるよう、熱心に祈る。

2024年12月13日

韓国基督教教会協議会
第73回総会第1回臨時常議員会

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