COP28で世界の指導者たちは被造世界を大切にできるのか?

人道支援・開発支援・政策提言を活動の柱として、世界教会協議会(WCC)やルーテル世界連盟(LWF)の加盟教会や関連団体など、世界120か国以上において活動する135のプロテスタント諸教会、正教会とFBO(信仰に基づく団体)によって構成されるエキュメニカルな国際的同盟であるACTアライアンス(本部・ジュネーブ)。

その「気候正義準拠集団」の共同議長で、「デンマーク教会援助」の提言主任顧問であるマティアス・ソダーバーグ氏が11月30日、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の開幕に際して、「COP28で世界の指導者たちは被造世界を大切にするのか?」と題する英文記事を、ACTアライアンスのブログに掲載した。以下は「エキュメニカル・ニュース・ジャパン」による日本語訳。


国連の気候サミットであるCOP28がまさに始まりつつある。向こう2週間にわたって、世界の指導者たちは私たちの未来に影響を及ぼす決定を行うだろう。キリスト者として、私たちは、自らの隣人を大切にし、希望が必ず生かされたままにすべきであると同時に、被造世界を大切にする義務があると、私たちは信じている。私は世界の指導者たちが私たちの関心を共有しており、また私たちが直面している気候危機を私たちが必ず管理できるようにする責任を彼らが負うと強く信じている。

しかしながら、ドバイでの気候サミットで会合を行うのは、世界の指導者たちだけではない。合同のエキュメニカルな代表団が、WCC、LWFやACTアライアンスのメンバーたちを集めて、気候正義を求める強い呼びかけで一致団結しているのだ。宗教指導者や運動か、活動か、政治の提言活動か、そして情報通信に携わる人たちを含めて、50を超えるエキュメニカルな代表たちが、この会合を緊密に追跡するだろう。私たちは自らの懸念の声を上げ、意志決定者たちに関与し、そして行動を求める私たちの呼びかけを伝えるだろう。

一つ目に、私たちは地球の気温上昇を止めるとともに、自らの温室効果ガス排出量を減らさなければならない。これは、私たちが公正な移行を達成するために、公平な形で行われなければならない。それは、私たちには、気候資金によって支援を受けた、あらゆる化石燃料の急速かつ段階的な廃止と、再生可能エネルギーとエネルギー効率の高い解決策の急速な拡大が必要であることを意味する。それはまた、世界がグリーン(緑)で持続可能な未来へと蛙(かえる)跳びする時に、誰も取り残されることのないようにするために、エネルギーへのアクセスにもっと大きな焦点を当てることも必要だということだ。

二つ目に、私たちは適応策についての焦点を劇的に拡大する必要がある。UNEP(国連環境計画)は文書で、適応策の落差―現在における適応策の取り組みと、気候変動の影響を考慮に入れつつ、必要とされる適応策のレベルの落差―が、年間3000億米ドルをはるかに超えると記したのだ。先進諸国は今のところ気候資金として1000億米ドルすら出していない。適応策にもっと注意を払う必要があることはしたがって明らかなのだ。

三つ目に、増大しつつある地球の気温と組み合わさった適応策の欠如が気候関連の災害に、そして損失と被害につながる。昨年、COP27で、締約国はこの課題を認識していたのだし、今こそ約束された損失と被害の基金を運用化する時が来たのである。資金なき基金では効果が限られるだろうし、それにエキュメニカルな代表団として私たちは充分かつ予測可能で新規かつ追加的な損失と被害の資金を呼びかける。これは締約国からの分配金からと、汚染者負担の原則に基づいた新しくしかも革新的な資金源からの両方にすべきである。

最後に、そして重要なことに、気候に関連した全ての活動は公平かつ公正な形で、必ず気候正義がジェンダー正義と組み合わさった形になるように実施されなければならない。エキュメニカルな代表団として、私たちはジェンダー正義なしには気候正義を達成できないということを強調するのである。このメッセージは向こう数週間の間において、私たちの関与の重要な一部となるであろう。

世界の指導者たちは私たちを再び見捨ててはならない。私たちは被造世界を大切にする必要があり、私たちは気候のための行動が必要なのであり、そして私たちはこのサミットから野心的な成果が必要なのである。

*注 関連団体 ACTジャパン・フォーラム:https://ncc-j.org/actjapanforum/

(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)

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