神様は大胆な転職エージェントです。【聖書からよもやま話162】

主の御名をあがめます。

皆様いかがお過ごしでしょうか。MAROです。
今日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

毎回、新旧約聖書全1189章からランダムに選ばれた章を読んで、僕の心に浮かんだ事柄を、ざっくばらんに話してみようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧訳聖書、  ネヘミヤ記の1章です。それではよろしくどうぞ。

◆ネヘミヤ記 1章11節

そのとき、私は王の献酌官であった。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

バビロン捕囚がペルシャのキュロス王によって終わった後も、エルサレムに帰らずバビロンに残ったイスラエルの民はたくさんいました。捕囚は長きに渡ったので、すでにバビロンで生まれ、バビロンで育った人たちもいましたし、バビロンの地で優遇されたり、それなりの地位につけられた人もいましたから。

ネヘミヤ記の主人公であるネヘミヤもそんな人たちの一人でした。ネヘミヤはペルシャ王アルタクセルクセスの献酌官でした。献酌官というのは文字通り、王にお酒を提供する仕事ですから、それほど偉くないとも思われがちですが、毎日、王に直接顔を合わせる仕事ですから、実はかなり恵まれた仕事でした。やろうと思えばお酒に毒を盛ることだってできる立場ですから、王からかなりの信頼を得ていないと就けない職でもありました。

ですからネヘミヤは自分の人生の安寧を考えるなら、そのままペルシャで献酌官として生涯を過ごしても良かったのですし、普通の人ならそうしたことでしょう。しかしネヘミヤはそうはせず、故郷エルサレムの神殿が破壊されたままになっていることを嘆き、王に直訴してエルサレムに行き、城壁の再建をすることになります。ネヘミヤはエルサレムを見たことはなかったはずです。ネヘミヤにとってエルサレムは、自分の先祖の故郷ではあっても、自分の故郷ではなかったはずです。それでも彼は「エルサレムの再建」という思いを神様から与えられて、実行しました。献酌官からエルサレムの総督へと、劇的な転職を成し遂げました。
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神様は、どんな職業からでも、ご自分の計画を成し遂げる人を選び取るのだということです。聖書に出てくる偉人たちには、他にも意外な職業から選びとられて神様の計画の一端を担う人がたくさんいます。ペテロは漁師でしたし、モーセもダビデも羊飼いでした。世の中を変えるのはもともと偉い立場の人たちだけではありません。キリスト教界を動かすのも牧師さんや神父さんたちだけではありません。いま、あなたがどんな職業に就いているのであれ、もしかして何の職にも就いていないのであれ、神様があなたを指名する時、あなたの思いも寄らない立場に置かれ、思いも寄らない仕事を成し遂げることができるんです。

反対に言えば、あなたがいま、とても安定して将来も安泰な職に就いていたとしても、神様があなたを指名するならば、その職を捨ててその指名に従わなければならないこともあるということです。ネヘミヤは献酌官という安定した職を捨てて、自分では直接見たこともないエルサレムの再建に従事しました。

自分の人生の安泰だけを願うのであれば、ネヘミヤの決断は愚かと見えるかもしれません。聖書には記されていませんが、もしかしたら彼の家族はその決断に反対したかもしれません。現代でも別の職業に就いていた人が、牧師に転職することも多々あります。その時には経済的なものをはじめ、さまざまな不安や、場合によっては家族や周囲の人からの反対にあうこともあります。しかしそれでも神様の指名を受けたなら、それに従うということが、クリスチャンの在り方なんです。

僕も昔はミュージシャンでした。音楽に一生を捧げるのだと思っていました。まさか自分がキリスト教について、こんなに毎日のように文章を書くようになるなんて思いもしなかったんです。そしてもしかしたら今日にだって、昨日まではまったく思いもよらなかったことを始める可能性だってあるんです。それが神様の計画であり、指名を受けるのであれば。人がいつ、どのような形で思いもよらぬ転機を迎えるのか、それは実は自分でコントロールできることではなく、神様のコントロール下にあるんです。

クリスチャンというのは、神様というものすごく辣腕で大胆な転職エージェントに登録されている存在なんです。しかもそのエージェントはクライアントをとことんまで知り尽くし、愛してくれているんです。

それではまた明日。

主にありて。
MAROでした。

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