中東教会協議会「即時停戦」のため祈り要請 ガザ南部の避難民が直面する窮状訴え

ガザの南部の人々が大多数である、立ち退かされた人々のニーズに奉仕しつつ、中東教会協議会のパレスチナ難民奉仕部は、世界に向けた明確なメッセージを持っているという。世界教会協議会(WCC)が12月21日に公式サイトで伝えた。

「私たちが世界に知ってほしいのは、何百台ものトラックが荷物を積んで、イスラエルにガザの中へ入れてもらえるのを待っている一方で、ガザの人たちが死んでいるのはイスラエルの空襲や爆撃によるだけでなく、渇きや飢餓、病院での医療の不足にもよるのだということです」と、同部長のナデル・アブ・アムシャさんは語った。

なぜ逃げてばかりいるのか不思議に思う人たちにとって、そうすることは安全ではないと、アムシャさんは報告した。

「離れることは非常に危険で不確かです。北部から南部へと逃れる人たちは今、爆撃や空襲の下にあるのです」と彼は言った。「イスラエル軍は北部の人たちに、デリ・アル・バラ、ハーン・ユーニス、ラファが安全地帯だと言ったが、しかし今やイスラエル軍の大規模な残虐行為はこれらの地帯で起きているのです」

水や食料、そして医師団の極端な不足が、難民の生活を危険にさらしているだけでなく、パレスチナ難民法支部の職員をも危険にさらしているという。

「即時停戦のために祈ってください――そして民間人、とりわけ教会や学校・病院・公共の建物に避難している人たちを殺すのをやめさせてください」と、アムシャさんは強く求めた。

中東教会協議会パレスチナ難民奉仕部中央委員会の委員長(WCC中央委員)であるアウデ・クアワス博士は、同部が母親と子どもたちのための心理社会的な介入に焦点を当て、彼女たちのトラウマ的な体験に起因するかもしれない心理的な病を予防しようとしてきていると語った。

「私たちは衛生キットを配布して、清潔さのレベルを上げるのを助けるとともに、伝染しやすい病気の拡がりを減らしています」とクアワス博士は述べた。「私たちは母親たちのグループが健康や栄養のふるまいをよりよく学ぶために健康を意識する日を企画しています」

パレスチナ難民奉仕部ラファ医院では、難民たちが、いくらかの医薬品や保健物資とともに、初期診療のサービスを受けているという

「私たちは無制限で最低100米ドルから最大190米ドルの現金の配布を620の家庭に行っています」とクアワス博士は付け加えた。この取り組みは受取人たちの適格性を検査するパレスチナにある銀行と一緒に企画されているものだという。

ある更新情報の中で、アムシャさんとクアワス博士は自身の深い懸念を伝えた。

「最大の懸念は、ガザのどこにも安全な場所が不可能な所で人々が経験している恐怖や戦慄であり、そしてまだ生きている人たちは神の憐れみによってのみ生きているのです」と彼らは伝えた。さまざまな地域のベドウィン(アラブの遊牧民族たち)の立ち退きもまた起きているという。クリスマスのメッセージの中で、パレスチナ難民奉仕部は重い気分でこう語った。「喜びや共にあることの季節であるべき間にこのメッセージを伝えるのは、私たちの心が痛みます」「このクリスマスに、私たちのいつもの祝祭がガザの混乱や悲劇の影によって覆われているのです」

(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)

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