主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。
聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、アモス書の1章です。よろしくどうぞ。
アモス書 1章11節
彼らが剣で自分の兄弟を追い、
あわれみを断ち、いつまでも怒り、
どこまでも激しい怒りを保ち続けたからだ。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
ここで神様は「私は怒っているぞー」といくつかの人々に対して宣言し、その理由を説明しているのですが、そのうちの一つエドム人に対して「君たちがいつまでも怒り続けているからだよ」と言っています。
怒りというのはあまり良くない感情だと思われがちですけれど、聖書は怒りを必ずしも悪い感情だとは教えていません。神様も怒りますし、イエス様だって怒りました。むしろ神様もイエス様もどちらかと言えば怒りんぼなんじゃないかと思える節さえあるほどです。何か理不尽や不義理があった時、人が道を誤っている時、怒ることは必ずしも悪いことではありません。
しかし怒りで我を忘れてしまうことは良くないことだとされています。怒りのあまり、相手に危害を加えてしまったり、暴言を吐いたりしてしまうのは良くありません。やけ食いとかやけ酒をして自分の体を痛めてしまうのも良くないことでしょう。怒りというのは強いパワーを持った感情ですから、それに振り回されないように気をつけなければなりません。怒りは適切に管理され、コントロール下に置いておく必要があります。最近ではアンガー・マネジメントなんて言葉もすっかり市民権を得ていますよね。怒った時に自分の心と体をどのように処するかというのは、今も昔も難しいことであり、また重要な問題でもあり続けているんです。
さらにここでは怒り続けてしまうことも、良くないことだとされているということです。怒りは適切にコントロールしないと、必要以上に長引いてしまうものです。そして「今後何があってもゆるさない!」と、ゆるしを否定するようなことにもなってしまいがちです。しかし聖書は「怒りとゆるしはセットだよ」のように教えているように思います。ゆるすことなしに、いつまでも怒り続けるのは良くないことだと。神様もよく怒りますが最終的には「わたしはあなたの罪を思い出さない」と、ゆるしを与え、怒りを終わらせてくださいます。
怒りというのはどこかで終わらなければいけないんです。終わりを見据えて怒らないといけないんです。そうでなければ過剰な復讐だとか、末代まで続く恨みだとかに繋がってしまいます。この「末代までの恨み」って、時代劇や何やらでよく聞くフレーズですけど、できれば怒りは当代だけで止めておいて欲しいと思いますし、その方がいいと思います。後から生まれる子や孫には何の責任もないわけですから。おぎゃぁと生まれた時から誰かに恨まれているなんて、気の毒すぎます。ましてそんな幼いうちに、恨みによって殺されたり殴られたりするなんて。
「末代までも・・・」とまではいかなくても、僕にも怒っている相手はいくらかいます。小さい頃から割と怒りん坊な性格をしていますから、たぶん人より多くいます。なかなかゆるせないこともあります。何年にもわたって、ずっと怒りを向けている相手もいます。子どもの頃に受けた傷について、今でもゆるせない相手さえいます。しかし今日、この箇所を読んで改めて「その怒りが何を生んだか」と考えてみると、何も生んでいないなと思わされました。だからゆるそうと思います・・・、と、そう簡単に行けばいいのですけれど、僕もまた人一倍罪深い人間ですからなかなかおいそれとはゆるせません。心の傷が、身体の痛みが「それでいいのか?ゆるしていいのか?」と迫ってきます。しかしそれでもね、ほんの少しずつでもゆるす方向に心が動いていけばいいなと思います。
怒りって長引けば長引くほど、ゆるすのが難しくなるものです。そして人生の足を引っ張ったりもします。パッと怒ってサッと仲直りする、子どものケンカのような怒りがもしかして一番健全なのかもしれません。怒りはできるだけ短めに。これが怒りのコツなのかもしれませんね。まして最初から「末代まで!」なんて自分で長いタイムスパンを設定してはいけないのだと思います。
それではまた。
主にありて。
MAROでした。
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