聖書は投資の基本かつ極意だって教えてくれてます。【聖書からよもやま話60】

皆様いかがお過ごしでしょうか。MAROです。今日も日刊キリスト新聞クリスチャンプレスをご覧いただきありがとうございます。

毎回、新旧約聖書全1189章からランダムに選ばれた章を読んで、僕の心に浮かんだ事柄を、ざっくばらんに話してみようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、伝道者の書の11章です。それではよろしくどうぞ。


◆伝道者の書 11章2節

あなたの受ける分を七、八人に分けておけ。
地上でどんなわざわいが起こるかを
あなたは知らないのだから。


『伝道者の書』は聖書界No.1の賢者、ソロモンが書いた知恵の書です。それをよんで「神様すごい!」「信仰は大事!」という感想を持つのもそれはもっともなことで、僕だってもっぱらそうなのですが、ここではあえて、神様が株式投資とかFX投資とか、そんなことにも通じる、すごいことを言っているのだぞ、ということを述べたいと思います。

「あなたの受ける分を七、八人に分けておけ」これは、現代の投資の基本であり、極意です。実は僕、ファイナンシャルプランナーの資格も持っているので間違いありません。ファイナンシャルプランナーの資格試験の教科書にも何度も出てきたことですから。

株とかFXとかで「一気に財産を失ってしまった」という声は某掲示板とかでちょくちょく見かけますが、そんな人の共通点は、「自分の財産を一点集中で投資してしまった」ということです。一点に投資すれば、確かにその投資先が大当たりした時には大儲けできますが、その投資先が大はずれすれば、一気にお金がなくなってしまいます。そういう「素人の」投資と、プロの投資の一番の違いは「リスクの分散」です。世の中には予想もつかない「まさか」が起こります。新型コロナウイルスの蔓延だって、世界的に「まさか」のリスクの到来でした。このような「まさか」の損失を避けるためには、様々な分野に分散投資して、「こっちが悪くてもこっちは大丈夫、なんならむしろこっちは伸びる」のような体勢を構築することが肝要です。まさに「地上でどんなわざわいが起こるのかをあなたは知らないのだから」です。

聖書って、「雲の上のことを語っていて、実生活には役に立たない」と思っている方も多いかもしれませんが、実はこのように令和の世の実生活にも十分に応用が効くことを教えてくれている本なんです。

そして聖書は「あなたの受ける分」とは言っていますが「あなたの受けるお金」とは言っていません。受けるものはお金だけではありません、たとえば才能だって「あなたの受ける分」です。一つのことに集中して才能を注ぐのも立派なことですが、時にはリスクヘッジとして他の分野にも才能を伸ばしておくということも、「まさか」の時には役にたったりします。

ええ、まさにそのおかげで、僕は今、この文章を書いて、日々の糧を得ています。コロナ禍という「まさか」において、大きなダメージを受けた仕事もありましたが、こんな時期だからこそ、伸ばせる仕事もあったんです。

自分に与えられた才能を「七、八」に分けてみる。「いや、俺はこれ一本でやってきたんだ!」という人でも、落ち着いて自分の才能を棚卸ししてみると、割と簡単に「七、八」はあったりします。こんな時代だからこそ、そんな思考をしてみたら、ご自身の新しい可能性が見つかったりするかもしれません。

それではまた。
主にありて。
MAROでした。


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横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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