「エッセイ」の語源を作った世界最初のエッセイスト 

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◆1533年2月28日 モンテーニュの誕生日

モンテーニュは16世紀フランスの思想家で、主著は『随想録(エセー)』です。この本が現在のいわゆる「エッセイ」の語源で、思うままに断片的に考えを記す試みは当時としては画期的でした。もともとフランス語の「エセー」という言葉は「試み」という意味ですから、このことからもこの形式がどれだけ新しいものであったか分かります。つまりモンテーニュは世界最初のエッセイストだということになります。

モンテーニュはカトリックの信徒でしたが、プロテスタントにも理解を示し、両者の和解を強く望んでいました。随想録の中ではその争いをかなり強く批判しています。また、プラトンやアリストテレスなどの古代の哲学者からの引用がかなり多く、聖書からの引用はほとんどなかったので、後に教会から「無神論的」であると禁書に指定されてしまいました。もちろん今では禁書でもなんでもありませんから読めますし、フランスでは現代でも非常に人気のある本なのだそうで、ミッテラン元大統領の公式写真はこの『随想録』とともに写ったものでした。

それではまた明日。

横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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