第7回聖書動画コンテスト・アワード授賞式(日本聖書協会主催)が2月23日、前回に引き続きオンラインで開催された。同コンテストは2017年から毎年開催されてきたが、今回が最後となる。最終回のテーマは「The Bible is ○○ 聖書とは〇〇」。入選した17作品の中から、最優秀賞(1作品)、優秀賞(3作品)、作品賞(6作品)、奨励賞(7作品)が決定した。
新型コロナウイルス感染症が収束しない中、期間を延長して作品を募った今回の聖書動画コンテストには62本のオリジナル聖書動画作品が寄せられた。各賞は、「聖書のメッセージを表現しているか」「アイディア、構成、技術は優秀か」「共感を呼ぶ、感動させる、面白い、またはインパクトがあるか」の観点で選出され、授賞式ではノミネートされた計17作品が上映され、表彰が行われた。
最優秀賞に選ばれたのは、高柳陽さんの「The Bible is Road」。いじめにあった友だちをとおして救われた人の実際の証を基に、クリスチャンが周りに与える影響や御言葉の持つ力を映像を通して伝えた作品。「神を愛する者たち、つまり、ご計画に従って召された者のためには、万事が共に働いて益となるということを、私たちは知っています。」(ローマの信徒への手紙8章28節)を引用し、ドローンなどの技術を駆使して制作された力作だ。同作品のメイキングを中心とした作品では、ベストメイキング賞にも選ばれている。
受賞後のインタビューで高柳さんは、「この動画で、クリスチャンが周りの人に与える影響や周りの人にできることを伝えたかった。これからも、見ている人が心を動かされるものを作っていきたいです」と受賞の喜びを語った。ドローンを使ったことにも触れ、使用許可がなかなか下りず苦労したことを振り返った。また、一緒に動画を作った学校の友人に向けて、「いろいろ大変なこともあったのに、最後までついてきてくれて本当に感謝しています」と力を込めた。
優秀賞は、堀江正さんの「聖書なおっさん『聖書とは?』」、聖隷クリストファー高校放送部の「The Bible is 青春」、主愛さんの「What is the Bible」の3作品が受賞。「聖書なおっさん『聖書とは?』」は、聖書を読むという行為はただの読書ではなく、神と言葉と私たちの交わりであることを描いたアニメーション作品。「The Bible is 青春」は、学校生活において聖書が欠かせないものであることを、全校生徒と協力して作り上げた作品。「What is the Bible」は、クリスチャン彫刻家の小泉恵一さんとカリグラフィーアーティストMaySoさんの作品を使用して聖書の素晴らしさを伝えた作品。
KAMI NOKO +α さんの「人生の手引書」には「人生そのもので賞」、山谷和子さんの「The eternal promise」には「イエスの慈しみ賞」、井上天音さんの「bond」には「主にあって一つになりま賞」、関智征さんの「クリスマスの喜び、〜聖書は、良い知らせを伝える」には「本当のクリスマスを迎えま賞」、Luxさんの「灯火」には「良き灯火になりま賞」、AMIKOMUさんの「日会の子どもとして歩みなさい」には「聖書があれば大丈夫で賞」がそれぞれ授与した。
審査員を務めたのは日本聖書協会理事長の石田学氏、福音ネット伝道協力会の小川政弘氏、上智大学神学部非常勤講師の小林由加氏、日本基督教団横浜明星教会牧師の網中彰子氏の4人。式の最後に石田氏が総評を次のように述べた。
作品そのものも素晴らしかったですが、その作っていく過程にも関心を持ちました。聖書と向き合い、神様について考え、仲間と一緒に動画作品を作ったことで、友情が深まり、相互の信頼というのも増し加わったのではないでしょうか。それが良い体験としてこれから残っていくと思います。
今回の受賞作品は同協会の公式YouTubeチャンネルで公開中。