【インタビュー】ジーザス・コミュニティ国分寺・桜井知主夫さん 無償食料支援継続のためクラファンで支援を呼びかけ 

ジーザス・コミュニティ国分寺(東京都国分寺市)では、コロナ禍で生活に困窮する人たちに食料品を詰めたケアパッケージを無料で届ける「無償食料支援プロジェクト」に取り組んでいる。これまで、およそ200世帯に12,500円分の物資を届けてきたが、今後3年間延長し、1年間に500世帯、3年間に1500世帯に食料を届けるために、クラウドファンディングで支援を募っている。締め切りは12月31日。同教会の牧仕(ぼくし)・桜井知主夫(さくらい・ちずお)さんに話を聞いた。

桜井知主夫さん

───無償食料支援はどのように始まったのでしょうか。

2020年4月から国分寺市周辺のシングルマザー困窮世帯を対象に始めたのですが、最初どうすればいいのか分からず、国分寺、国立、小金井などの都営住宅に、食料支援を申し出るチラシをポスティングしました。たとえば800世帯くらいにチラシを配ると、その中から3件くらいの応答があり、自前でパッケージを届けました。その後、ツイッターなどSNSで情報が拡散され、支援を求める声は首都圏へと広がり、支援を申し込んでくる人も、シングルマザーだけでなく、大学生などの独身者、高齢者、外国人にも及んでいます。活動を開始してから1年以上になりますが、社会のさまざまな立場で困難に直面している人は増えているなと感じます。

───「ケアパッケージ」の中身を教えてください。

ネットスーパーなどから購入した賞味期限が長い新品の食料品です。お米やパスタ、調味料、レトルト食品などをそれぞれの世帯に合わせて12,500円を目安に詰め、契約している宅配業者に届けてもらっています。支援は原則1回ですが、本当に必要だと思えば2回目を送ることもあります。公的な援助をさまざまな理由で受けられない人や、仕事は決まったけれども給料日まで食べるものが何もない人など、社会の谷間で喘いでいる人たちの切羽詰まった声に応えられるようにしています。

ケアパッケージは、食料品+生活用品12,500円相当のものを段ボール箱いっぱいにして届ける。

───資金はどのように捻出されてきたのですか?

ホームページで寄付を募りました。教会員だけでなく、超教派で行なっている各地での家庭集会や、YouTubeでオンライン礼拝を見た人からも寄付があり、今までに300万円くらい使用させていただき、支援を続けることができました。今回、この活動を日本全国へ広げようと、クラウドファンディングを立ち上げました。支援金は純粋に食料購入、送料、梱包費などに充て、人件費や運営費には使用しません。スタッフは全員ボランティアです。

───今回、目標を1年間500世帯としたのはどうしてですか。

ケアパッケージの中身は、1家庭に40品目くらいあり、それをオーダーし、ストックし、仕分けをしていきます。それぞれの届け先の家族構成などによって内容を変えているので、詰めるのもかなりの労力です。スタッフのことを考えて、1年間50週とし、1週間10個お届けするという目標にしました。たくさんの人を助けたいという気持ちはありますが、スタッフが疲弊(ひへい)しては長く続きません。無理のない計画ということが大事です。また、健全な活動を保つために、スタッフは有志であること、事情があって手伝えない時にはしっかりと断れる雰囲気を作っておくのも大切です。

荷物を詰めるのは週に3回。有志の教会員が物資の購入から梱包までボランティアで行っている。

────来年2月1日から申し込みを受け付ける、無償食料支援のチャレンジについて教えてください。

「最も小さい者たちの一人にしたのは、わたしにしたのです」(マタイ25:40)を実践してほしいと全国の教会に呼びかけています。これは、無償で12,500円分の「ケアパッケージ」を申し込みのあった教会に送り、それを活用してもらうというものです。「紐付き」のプロモーションではないので、私たちが指示を出したり、他教会に与えられたミニストリーのプラットフォームを利用したりすることはありません。また、ネットワーク作りでもありません。一番の目的は、「困っている、身寄りのない人たちに施しなさい」という神の声を聞き、素朴に信仰で一歩踏み出してもらうことです。

教会が施しをするのはオプションではなく、マストです。「盗みをしている者は、もう盗んではいけません。かえって、困っている人に施しをするため、 自分の手をもって正しい仕事をし、ほねおって働きなさい」(エペソ4:28)とあるように、施すために働く面が明らかにあるのです。どんなに給料が少なくても自分の出来る範囲で施しはできます。カトリックでは、教会が施しをするのは当然という空気があって、SNSへの反応もすごくいいですね。私たちクリスチャンが神に覚えられるのは、祈りと施しの面があるのは明らかではないでしょうか。人のためにどれだけ祈っているか、どれだけ施しをしているかが問われるのです。「寄るべのない者に施しをするのは、主に貸すことだ。主がその善行に報いてくださる」(箴言19・17)とおりです。

───桜井さんは、おじいさんが伝道者という家庭で育ったとうことですが。

13歳までは教会学校に通っていましたが、その後は教会から離れ、猛スピードで罪の方向へ走り続け、30歳の時に壁に衝突し、キリストに立ち帰りました。そんな中で私に大きな影響を与えたのは、米カリフォルニア州の「カルバリー・チャペル・コスタメサ」主任牧仕のチャック・スミスと、テゼ共同体を設立したブラザー・ロジェの2人です。アメリカの保守と、ヨーロッパのエキュメニカルと、まるで立場の違う2人ですが、共通するのは「愛」と「聖霊」です。彼らは、自分とは対極にいる人たちを受け入れ、そこに聖霊が微笑み、神が御国を広げていかれました。彼らの働きに直接触れ、不完全な私をとおして神が働かれるにはどうすればいいのか、それを追求する延長線上で私たちに与えられた中の一つが、災害支援活動であり、今回の無償食料支援プロジェクトでした。

───今後どのようなことを目指していますか。

今は「金銀は私にあるがミニストリー」なんですね。つまり、支援金をいただいて、食料をクロネコヤマトで届けています。しかし、これからは物資的ではない霊的なものも届けたいと思っています。百卒長のコルネリオが、異邦人として初めて霊的な祝福を授けられたのは、神を愛し、祈り、人々に施しをしていたことを神が覚えておられた面があったのは明らかです。だからこそ、神は霊的な面でも祝福されたのです。私たちもそこを目指したいと思っています。

 

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