エジプトの教会、礼拝に5000人以上集まった中で火災

カイロ発アラブ・ニュースの報道によると、ナイル川の西に労働者階級が多く住むインババ地区にあるのアブ・シフィン・コプト教会で8月14日、礼拝が行われていた時に火災が発生した。現場には濃い煙が立ち込め、叫び声で騒然となった。

同教会には5000人以上が集まっていたが、多くは窓から通りに飛び降りる人も多かった。救急隊が駆けつけ鎮火した時点で、15人の子どもを含む41人が死亡、14人が負傷していた。負傷者はインババ地区の病院に搬送された。棺を担いだ人々が、泣きながら棺に触れようと手を伸ばす弔問客をかき分けて進んでいった。同教会のアブデル・メシフ・ベクヒト司祭の棺もあった。

翌15日朝、アブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は、火災を受け「国家機関を全て動員した」と述べた。その後、コプト正教会の長、教皇タワドロス2世に「電話で哀悼の意を伝えた」ことを明らかにした。エジプト内務省は、「教会2階の空調設備の電気系統のトラブルが出火原因であることを確認した」と発表。コプト教会は中東最大のキリスト教共同体で、イスラム教徒が大多数を占めるエジプトの人口1億700万人の約10%を占めている。

2014年に当選したエルシーシ大統領は、コプト教会のクリスマス礼拝に毎年出席する初めての大統領となった。2月には、最高憲法裁判所の裁判長に、史上初めてコプト教徒の判事を任命した。

アル・アズハルのグランド・イマームであるアフマド・アル・タイーブ師は、犠牲者遺族への支援を約束し、さまざまなNGOと現金給付の調整をしている。また、教皇タワドロス2世に支援のメッセージを送った。(CJC)

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