五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。
使徒言行録2章1節(参考箇所同書2章1〜13節)
主イエスの十字架から五十日目、かねてから約束されていた聖霊が降ったので、この日は聖霊降臨日として最初の教会が形成された記念の日とされてきました。
使徒言行録によれば、激しい風が吹く音が聞え、炎のような舌が分かれ分かれに現れ一人一人の上にとどまったとあります。しかもこの日弟子の話すのを聞いた人々は、ぶどう酒に酔っているとさえ言ったのです。けっして平穏な一日ではありませんでした。
宗教改革者ルターは「わたしが来たのは、平和をもたらすためではなくて、剣をもたらすためであると主が言われるように十字架の福音が説かれると世の中が騒然となる。もしわたしたちがキリストの福音を聞いて疑ったり、驚いたりするようなことがあれば、それこそキリストがそこで働いていてくださる証である。もしわたしたちがキリストの福音を聞いて、その通りだと思い、何の疑念も残さないなら、わたしの知恵は働いているかもしれないが、キリストは働いておいでにならない」と言います。
神の起こされる出来事に人間が驚くのは当然であって、驚きがないなら福音ではないということです。