今日10月2日はガンディー生誕記念日。イギリスの植民地だったインドを独立へと導いたマハトマ・ガンディーの誕生日で、インドの祝日です。2007年に国連総会で採択された「国際非暴力デー」もこの記念日に由来します。
ヒンドゥー教徒でしたが、その非暴力抵抗の思想は聖書から多大な影響を受けています。イエス・キリストはこう語ります。
「悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。……敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイ5:39、44)
「剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる」(同26:52)
非暴力とは無抵抗主義ではなく、抑圧を受けている民衆が政治体制の変革を求めるとき、革命によって暴力的に支配者を倒すのではなく、粘り強く、弾圧されても決して屈せず、言論をもって変革の必要を主張し続けることです。
「山上の垂訓」は、特別であった。それには、じかにわたしの胸に響くものがあった。……「されどわれはなんじらに告ぐ、悪しき者に手向かうな。人もしなんじの右の頬を打たば、左をも向けよ。なんじを訴えて下着を取らんとする者には、上着をも取らせよ」という句にいたっては、わたしを限りなく愉快にし……た。自己放棄こそ、わたしには最も強く訴えるものをもった宗教の最高の形式であった。(『ガンジー自伝』中公文庫)