ローマ教皇来訪記念碑建立、長崎・西坂の丘から平和のメッセージを世界へ

ローマ教皇フランシスコの長崎来訪から2年目となる24日、西坂公園・日本二十六聖人殉教地の敷地内で「ローマ教皇来訪記念碑」の除幕式が行われた。カトリック長崎大司教区の髙見三明大司教をはじめとする教区の関係者と、来賓として長崎県、長崎市、イエズス会・日本二十六聖人記念館の関係者ら合わせておよそ40人が参列した。

画像提供:カトリック長崎大司教区

この記念碑は、教皇のヨハネ・パウロ2世(1981年2月)と、フランシスコ教皇(2019年11月)が長崎市を訪れたことを記念して制作され、2人の共通の訪問地である西坂公園にある二十六聖人像の右手に設置された。

除幕式では、同教区の高見三明大司教が、「記念碑を見るたびに教皇が長崎に来られたこと、長崎で重要なメッセージを世界に向けて発信されたことを思い起こしてほしい」とあいさつ。続いて掛けられていた白い幕が取られ、記念碑が披露された。

画像提供:カトリック長崎大司教区

記念碑は、縦180センチ、横100センチ、奥行き約20センチの白御影石に、2人の教皇の姿をあしらった青銅のレリーフが、来崎した日付とともにはめ込まれている。建立は、同教区が寄付などで集めた約250万円がもとになっている。高見大司教は、多くの人の理解と協力によって実現できたこと感謝の意を表しつつ、次のように語った。

多くの国がある中で、2人の教皇がこの日本、長崎を訪れてくださったことには大きな意義があると思う。この記念碑を見て、改めてその意義を考えていきたい

画像提供:カトリック長崎大司教区

記念碑が設置された西坂公園・日本二十六聖人殉教地は、長崎市を代表する観光名所の1つ。豊臣秀吉によるキリシタン禁止令により、1597年2月5日、京阪地方へ伝導していたフランシスコ会宣教師6人と日本人信徒20人が処刑された丘だ。26人はキリストが十字架に架けられ処刑されたゴルゴダの丘に似ているという理由から、西坂の丘を処刑の場として望んだといわれている。

今回設置された記念碑の側にある二十六聖人像は、1862年にローマ法皇から聖人に列せられ26人の列聖百年を記念して、1961年に建設された。手がけたのは、戦後日本を代表する彫刻家でカトリック信徒の舟越保武(1912~2002年)。

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