東北応援団 LOVE EAST(岩渕まこと理事長、久米小百合副理事長)は、新型コロナ・ウイルスの影響で経済的に困窮するクリスチャン・アーティストをサポートするため、「クリスチャン・アーティスト・サポート部門」(CAS=キャス)を立ち上げた。現在、150万円を目標とするクラウド・ファンディング(インターネットを通して資金を募る仕組み)を実施中だ。
この取り組みについて、同事務局長を務めるジョシュア佐佐木さん(ワーシップ!ジャパン宣教人財育成学院学長)に話を聞いた。
──これまでの働きについて教えてください。
「東北応援団 LOVE EAST」は、音楽伝道者の久米小百合さんが発起人となって始まった、クリスチャン・アーティストが中心となって行う復興支援です。2011年の東日本大震災直後は、瓦礫(がれき)の撤去やコミュニティー作りなどを手伝ってきました。
震災からほどなくして、シンガポールとマレーシアで、被災地支援のファンドレイズ(活動のための資金を集めること)のため、日本を代表するクリスチャン・アーティストたちによるコンサート・ツアーが開催され、7000人を動員して、大きな献金がささげられました。この献金をファンドにして、東日本をはじめ、九州、岡山などの被災地に赴き、復興支援をするクリスチャン・アーティストの支援をしてきました。
──新型コロナ・ウイルスのために、活動にどんな影響が出ていますか。
コロナ禍がもたらしたアーティストとそれに関わる事業者への壊滅的打撃は計り知れません。コンサートやイベントの予定がすべてなくなってしまいました。私は一般の音楽事業にも携わっていますが、ホールの使用やコンサートなどが開催できないだけではなく、リハーサルさえ叶(かな)わない状態です。アーティストにとっては危機的な状況なのです。
今後もし人を集めることができたとしても、ソーシャル・ディスタンスにより、人との距離を2メートルは開けなければならず、そうなると1000人の会場なら100人しか入らず、経済的に成り立たなくなって、アーティストたちの食い扶持(ぶち)が確保できないのです。
──それはクリスチャン・アーティストも例外ではありませんね。
クリスチャン・アーティストの働きにとって、伝道のためのイベントや聖会はとても重要で、欠かすことができません。
しかし現状は、3月11日の東日本大震災記念礼拝を皮切りに、今年予定されていた伝道イベントや聖会のほとんどはキャンセルとなっていますし、秋以降の予定もまったく読めない状況が続いています。
今回はウイルスとの戦いですので、誰が悪いというわけではありません。今後、PCR検査や抗体検査などが行き渡り、治療薬が開発されるなど、画期的なことが起きるまで、今の状況が改善するのは難しいでしょう。
新型コロナ・ウイルスの感染状況が行きつ戻りつにする中で、最後まで取り残されてしまうのがアーティストということになります。
──想像以上にたいへんな状況ですね。
今回の新型コロナ・ウイルスの感染拡大によって経済的に行き詰まったアーティストたちを支援のために、東北応援団 LOVE EAST では、新たにCASを立ち上げ、申請者へのサポートをスタートしました。
──CASを設置したことで、どんな期待が持てるでしょうか。
CASでは、ただ単に経済的な支援をするだけではありません。このような危機的状況の中で、クリスチャン・アーティストたちが心を一つにし、聖書を土台として、マイナスをプラスに変えるために知恵を出し合うプラットフォームとしての働きも開始しています。みんなで力を合わせ、奇跡を起こす準備をしているのです。
──クリスチャン・アーティストのパフォーマンスを心待ちにしている読者に向けてひとことお願いします。
キリスト教の礼拝とアート(芸術・芸能)は切り離せないものです。クリスチャン・アーティストたちの息の根を止めてはいけません。コロナ禍の中でも彼らがクオリティーを維持できるようサポートしていきたいと思っています。やがて来る「アフター・コロナ」の時代、以前よりもはるかに素晴らしいクリスチャン・アートを用いて主に礼拝をささげることができるよう、今この危機を乗り越えなければなりません。ぜひCASに心を留めていただければありがたいです。
CASクラウド・ファンディング協賛アーティストは次のとおり。
IMARi ToNES、入江新一郎、神山みさ、サルーキ=、塩谷達也+塩谷美和、菅原早樹、スティーブ・サックス、中村匡、萩原ゆたか、ベック・由美子、横山大輔、MANNA、Samuell Soung(サムエル・ソング)、露のききょう、市原康(TRIO’)、東北応援団 LOVE EAST スタッフ・アーティスト、岩渕まこと/由美子、久米小百合。
リターンCD一覧および参加方法はこちらから。また、今後活動の詳細や報告は「東北応援団 LOVE EAST」のホームページにその都度アップされる。