超教派の青年大会「J+Passion(ジェイ・パッション)Tokyo2019」が4月29日、お茶の水クリスチャン・センター(東京都千代田区)で開催され、若者を中心に約300人が集まった。今年のテーマは「僕らは教会人」。北海道から男性4人組のロックバンド「ナイトdeライト」を迎えた。
1回目の聖会では、ナイトdeライトのドラマーである田中満矢(たなか・みつや)さんがメッセンジャーを務めた。田中さんは、日本バプテスト連盟・札幌新生キリスト教会のユース・パスター(青年担当牧師)でもある(父親の博氏が主任牧師)。この日は「何ができてもできなくても私は愛されている」というテーマでメッセージを語った。
「ペテロが、湖の上を歩くイエス様に『本当に、あなたは神の子です』と言って拝んだ時も(マタイ14:33)、イエス様のことを『そんな人は知らない』と言って裏切った時も(26:74)、イエス様のペテロへの愛は変わらず、むしろ強まっていきました。イエス様は、ペテロがその後立ち直り、100%神の栄光をあらわす使徒となる姿を見ていたのです。皆さん、いつまでもなくならないものは、イエス様があなたに注いでいる愛と、あなたを選んだという希望です。あなたが何を失っても、あなたは愛されています」
さらに、自らの証しも話した。2017年、東京でのワンマン・ライブを控えた時期、それまで何事にも全力で取り組んできたのに、突然、理由もなく力が抜けてしまったという。教会でのディボーション伝道もできなくなり、メッセージも語れない。曲も作ることができず、あんなにあった情熱もすっかり冷めている。とうとう「自分はもう信仰を失ってしまった」という気までして、「この働きから遠ざけてください。裁いてください」と半年間もがき続けた中で、こんな言葉が心に響いてきた。
「愛する子よ。何もできないと思った時は、本当につらかったね。全力を注いでいた時のあなたは最高だったが、『何もできない』と言って訴え続けているあなたも最高だよ。何ができても、できなくても、あなたは私の大切な子。あなたを立ち上がらせるのは自分の信仰ではない。私があなたを諦(あきら)めない力によって、あなたはまた立ち上がるんだよ。あなたの情熱は冷めても、私があなたに注いでいる情熱は冷めるどころか、昨日よりも今日、燃え盛っている。そして、胎内にいる時からあなたの名を呼び、これから先も、選びの使命、希望は変わらない」
そうして、東京でのワンマン・ライブは今までとは比べものにならないほどの安心感で立つことができたという。「新しい信仰を与えられたかのようだった」と振り返った。
「イエス・キリストを信じている人生とは、なんと保証されている人生でしょうか。どんなことが起ころうとも、イエス様の愛が私を守り、その力が私を生かしてくださる。愛されているからこそ、全力で生きられる。圧倒的に認められているから、自然体で輝きを放つことができるのです。永遠に変わらないこの愛が与えられていることを、今日もう一度思い起こしたいと思います」
その後、ナイトdeライトのライブが行われた。「希望を歌うロックバンド」と自己紹介し、楽しいMCで会場を笑いに包む一方、「Spare me!!」「NIJI」「光」「撚(よ)り糸」「ポラリス」といったオリジナル曲が次々に演奏され、会場は総立ちとなった。(後編に続く)