米国連邦議会の上・下院議員が主催する国家朝餐祈祷会が7日、ワシントンD.C.のヒルトン・ホテルで開催され、ドナルド・トランプ大統領がスピーチをした。
国家朝餐祈祷会は1953年、アイゼンハワー大統領の時、上・下院議員のクリスチャン有志により、毎月2回、木曜日に行われてきた。現在も毎週水曜日、党派を超えた超教派の朝餐祈祷会が行われており、毎年2月の最初の木曜日には、大統領も参加する大きな朝餐会が開催される。この時には世界各国のキリスト教指導者も招待され、米大統領がスピーチすることが恒例だ。現在、50の州と100カ国以上から約3500人が招待されている。
今年は、英国のヘンリー王子の結婚式の説教で一躍注目されたマイケル・カリー米国聖公会総裁主教が聖書朗読をした。
トランプ大統領のスピーチは次のとおり(抜粋)。
「私は皆さんを失望させません。断言します。絶対にです。ありがとう。神の栄光と祈りの力を信じる思いで結ばれたリーダーの皆さんとこの場にいられることを光栄に思います。
私たちの国家の建国時より、私たちは独立を勝ち取り、奴隷制を廃止し、市民権を獲得し、女性参政権を拡大してきましたが、これらの歩みは信仰を持つ人々によって導かれ、祈りのうちに始まりました。
私たちが信仰に心を開く時、心は愛で満たされます。この会場にいる人々の多くは、慈善活動や信仰に基づいた団体を率い、また支援しています。それによって市民生活に希望をもたらし、絶望している人を慰め、悲しみを和らげ、援助を必要とする人を援助し、世界中に数多くいる助けを必要とする人々に助けの手を差し伸べているのです。
アメリカは罪の贖(あがな)いを信じる国です。この会場にいる人々は日々、信仰の力が人生を変え、地域社会を癒やし、忘れられた人に光を当てることを証ししています。ムスリムの中で協力して、昨年、ソマリアに何百万食もの食糧を届けたミネソタ出身のクリスチャン・リーダーたちもこの会場にいます。カトリック、福音派、ユダヤ教のメンバーもこの場にいます。
大統領として私は今後も、地域社会を力づけ、国家を維持してくれる信仰者を大切にし、誇りとし、守っていきます。信仰者がいつも社会に貢献できることを保証するため、政府は信教の自由を守るための行動をとってきました。
政府はまた、信仰を理由に海外で拘束されている米国人の人質解放のために戦い続けています。昨年10月、トルコと合意し、アンドリュー・ブランソン牧師を解放させることができました。彼は今、自由の身となってこの場にいます。アンドリュー、どこかな。私が現地に行って、『彼を解放しろ。解放すべきだ』と言った時には、彼はトルコで拘束されて長い時間がたっていました。そして君は解放された。まさに奇跡だ、そうだろう? 私たちは長い時間を一緒に過ごしました。素晴らしい男性です。素晴らしい家族です。どうもありがとう、アンドリュー。今週の土曜日、ブランソン牧師はお嬢さんを嫁がせます。喜ばしいことです。おめでとう。私は招待されているかな。分からない。招待されている? 彼は「イエス」と言っています。ありがとう。
正義と愛の社会を作ろうという私たちの献身として、尊厳と命を大切にする文化を築かねばなりません。すべての子どもは、生まれていても、生まれていなくても、神の聖なる似姿として創(つく)られているのです。ありがとう。すべての命が神聖で、すべての魂が天からのかけがえのない贈り物です。エレミヤ書で主は、『わたしは、あなたを胎内に形造る前からあなたを知り、あなたが母の胎を出る前からあなたを聖別し』と言われています(1:5)。
イエスが聖書で約束しているように、『求めなさい。そうすれば、与えられる』(マタイ7:7)、『あなたがたが喜びで満ちあふれるようになる』(ヨハネ15:11)。私たちは、すべてのことが可能な信仰の地で生きる恵みを与えられています。私たちの限界は、私たちが自分で決めているのです。これは確かです。
心躍る国家的冒険を始めるのにこれ以上良い方法はありません。アメリカがいつもしてきたように。それは祈りによって一つになることです。だから今日、そして毎日、この国の未来のために祈りましょう。勇気と正義を求め、平和を実現するための知恵を求めて。すべての子どもが温かく、安全で、愛情あふれる家庭を持てる未来が来るよう祈りましょう。共に集い、人々のために善いものを、家族のために強さを、市民のために安全を、心の奥にある希望と高い潜在性が満たされるよう祈りましょう。命の奇跡に、創造の威光に、全能の神のみ恵みにいつも感謝をささげられますように。
ありがとう。この場にいられて光栄です。神のご加護があるように。神がアメリカをお守りくださるように。どうもありがとう。ありがとう」