台湾基督長老教会牧師の高俊明さんが14日召天した。89歳。高さんは長きにわたって台湾の民主化運動に身を投じた。
1929年、台南生まれ。台南神学校を卒業した後、英国のセリー・オーク・カレッジズで学び、57年から70年まで玉山神学院の学部長、70年から89年まで長老教会総会総幹事を務めた。その在任中の77年に「台湾基督長老教会人権宣言」を発表して、台湾を新しく独立した国家にするように政府に求め、世間を驚かせた。79年、国民党政権が反体制デモを弾圧した「美麗島事件」の翌年、デモ指導者の逃亡を手助けしたとして逮捕され、84年まで投獄された。2000年には総統府資政(顧問)を務めた。
日本でも共著『台湾基督長老教会説教集』(教文館)や『憲法九条を沖縄・アジアから見つめる』『私の「愛国心」』(いのちのことば社)などがある。