米教会、レント(四旬節)に「白人性からの断食」

米シカゴのある教会は、今年の四旬節(レント)に「白人性からの断食」を行うと発表した。オークパーク第一合同教会では、白人音楽家が作曲または作詞した賛美歌の演奏を控え、代わりに他の文化圏の音楽を中心にした「断食」を続けているという。「プレミア・クリスチャン・ニュース」が報じた。

「四旬節の礼拝では、白人が作詞・作曲した音楽や典礼は一切採り入れません」「私たちの音楽は、アフリカ系アメリカ人の霊歌の伝統、南アフリカの自由の歌、アメリカ先住民の伝統、その他たくさんのものから集められています」と、同教会のウェブサイトに掲示されている。

さらに、「四旬節の間、私たちは霊的鍛錬において、あらゆる年齢、国籍、人種、出自を持つ人々とキリストの体の中で結ばれ、キリスト者として成長できるよう祈ります」とも記されている。

「ターニング・ポイントUSA」が最初に報じたように、この礼拝所は前庭に「白人性からの断食」と書かれた看板も設置し、メッセージも添えている。「この四旬節は、黒人、先住民、有色人種の声を中心に礼拝生活を構築する」。また、40日間の宗教的伝統のために、「エボーション」(聖書の短い考察や祈り)を掲げてきた。その中で、教会は「白人性からの断食」を尊重し、「ブルース・レイエス・チョウの著書『優しさの防衛』の一章を通して、彼の声を優先する」とされている。

レイエス・チョウの言葉の引用は、自分の特権を吟味し、人々が抗議することを奨励するもの。抜粋部分は以下の通り。「私たちの多くにとって、公共の場での抗議行動や、不満の攻撃的な表現と受け止められるものを不快に思うことは、単に私たちの特権と、他の人々が直面しているような苦難から自分自身を守る能力を明らかにするものだ」

オークパーク第一合同教会は、ジョン・エドガートン牧師に率いられ、1975年に結成された。「プレミア・クリスチャン・ニュース」は同教会にコンタクトし、コメントを求めている。

(翻訳協力=中山信之)

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