わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。あなたはわたしをおいてほかに神があってはならない。
申命記5章6〜7節(参考箇所同書5章1〜22節)
ある生命科学研究者が「科学というものは未知の分野を解明しようとして物事の極大と極少を探求する。しかし探求すればするほど分からないことばかりだ。もはや神がいるとしか言いようがない」と言います。物事を究めようとすればするほど万物の創造主、究極的存在としての神がおいでにならないことには、どうにもならなくなることは、信仰の有と関係なく、なんとなく分かるものです。無作為に人を選んで「神はいると思うか」と聞くと、はっきり「いない」と断言する人よりも、「いるかもしれない」と答える人が多いといわれます。心のどこかに自分を越えた存在を感知するからでしょう。
聖書によれば、万物を造ったのは神であるとする根本命題を譲ることはありませんが、その神はじっとしていて、人間と無関係にいるだけの存在とはしないのです。「わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である」とは、神は創造主でありつつ、この地上で働く神であることを明らかにするものです。聖書は、その神がこの地上に働かれた出来事の記録です。そのような神があなたの神であると神御自身が言われるのです。