バチカンと日本の秘められた交流史を新たに発表、 イタリア・ルッカ市にて国際シンポジウムを開催

日本の文化振興に寄与するための事業を手掛ける公益財団法人 角川文化振興財団(理事長:川上量生)は、「バチカンと日本 100年プロジェクト」の一環として、5月6日〜7日にイタリアのルッカ市で開催される国際シンポジウム「Thesaurum Fidei~道信」(信仰の宝庫)にて、両国の秘められた交流史の解明に大きく貢献した「バチカン文書館等日本関連文書目録」の作成経緯と研究成果を発表する。

450年以上にわたるバチカンと日本の秘められた歴史を紐解くことを目的としてスタートした「バチカンと日本 100年プロジェクト」。同プロジェクトでは、バチカンに眠る膨大な交流史料を整理、分類し、研究者が史実の発見や解明にむけて効率的な調査研究ができるように、「バチカン文書館等日本関連文書目録」を作成することが重要なテーマの1つとなっていた。この目録の作成によりこれまで、潜伏キリシタン時代の日本に関する報告史料の解明や、20世紀前半のローマ教皇庁と日本政府の外交関係史料の発見といった大きな成果を得ている。

今回、5月6〜7日の2日間にわたってイタリアのルッカ市にあるドゥカーレ宮殿で開催される国際シンポジウム「Thesaurum Fidei(道信)」(信仰の宝庫)では、バチカン文書館における「バチカン文書館等日本関連文書目録」作成の経緯および成果を、角川文化振興財団が発表する。この大々的なシンポジウムでは、同目録によって調査研究が進展し、新事実の解明にもつながったバチカンと日本の交流史を、様々な公文書館や図書館、資料館からの史料や、新たな発見文書も含め、包括的に発表する。

日本でも東京にて2021年11月と22年11月、長崎でも22年4月に公開シンポジウムを開催してきたが、今回開催されるイタリア・ルッカ市は、中世の街並みが残る城塞都市。ドミニコ会の宣教師を輩出したカトリックの世界布教にゆかりの深い街でもある。シンポジウムに関連して、ルッカ市内4カ所において101点のバチカンと日本の関係文書の展示会が開催される予定だ。その中にはフィレンツェで発見された、禁教に苦しむ日本のキリシタンが教皇パウロ5世宛に送った奉答書なども含まれるという。

「バチカンと日本 100年プロジェクト」で「バチカン文書館等日本関連文書目録」が作成されたことにより、バチカンと日本の長年にわたる秘められた歴史ロマンの今後のさらなる解明が期待されている。

 






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