バトンタッチ──次世代に灯火を受け継ごう TORCH 2018(1)

 

超教派の宣教大会「TORCH 2018」(主催:TORCH宣教大会実行委員会)が16日、ウェスレアン・ホーリネス淀橋教会(東京都新宿区)で開催され、教団・教派、および世代を超えたおよそ1000人が集まった。

礼拝堂は大勢の人で埋め尽くされた=16日、ウェスレアン・ホーリネス淀橋教会で

ベテランから若者世代への「継承」、教会同士が手と手を取り合う「連携」、超教派イベントの「リレー」という3つのバトンタッチをビジョンとする。どの世代もキリストの福音に生きる喜びに満たされ、神の国が前進することが願いだ。

中村穣(なかむら・じょう)氏とDown to Worship賛美チームのプレ賛美と祈りの後、司会の眞島亨(まじま・とおる)氏(ニューホープ横浜主任牧師)の開催宣言で会は始まった。

「この大会では、すべての人がトーチ(torch)、灯火(ともしび)を神様から受け取るのです。そして、それを次の世代に受け継ぐ。その時に、日本の教会が変わり、リバイバルが起こると信じています」

続いて、塩谷達也(しおや・たつや)氏と美和(みわ)氏のパワフルな賛美で会場も総立ちとなり、全員で力いっぱい賛美をささげた。

サクソフォン演奏を披露する岸義紘氏=16日、ウェスレアン・ホーリネス淀橋教会で

トーチを渡す側の岸義紘(きし・よしひろ)氏(ミッション2001伝道者)がサクソフォン演奏を披露した後、同じく70代の大川従道(おおかわ・つぐみち)氏(大和カルバリーチャペル主任牧師)が「お伝えしたいのです」(使徒12:1~12)という題でメッセージを語った。

「祈りを通して使徒の働きが起こされることを、次の世代に伝えていかなければなりません。イエス様がゲツセマネで血の汗を垂らして祈りをささげた時に奇跡が起きたと同様に、熱心な祈りによってペトロは、鉄の門がひとりでに開くという奇跡を経験しました。鉄の門が横たわった時、もうダメだと諦(あきら)めてしまうかもしれませんが、諦めずに熱く祈れば、主は奇跡を起こしてくださるのです」

大川氏が牧会するカルバリーチャペルは、1970年に27人からスタートし、現在では1000人を超える教会へと成長したが、そこには大きな転機があった。

「当時、気に入らない教会員を心の中で裁いていた自分は、神様の好まないことをしていたのだと分かりました。さらに、その人たちは、自分が成長するために置かれているのだと。次の日の礼拝で、皆を裁いていたことを謝り、『これからは、牧師も信徒も互いが裁き合わない教会を作りましょう』と伝えました。そうしたら、どんどん教会は変わっていきました。裁かないで、お互い愛し合う、赦し合う、認め合う教会を作ると、すごいことが起きます」

大川従道氏=16日、ウェスレアン・ホーリネス淀橋教会で

幼い時から貧しさが当たり前の生活を送ってきた大川氏は、感謝と賛美をもってささげると、神様はそれを握りしめて、すべてを良きものに変えてくれると証しした。

「今日、控え室で、『13歳の時に献身して、幸せな人生でした』と祈っていると、『お前は知らないだろう。お前はその身をささげただけでなくて、貧しさもささげたのだ。すべてをささげますと言ったのは、貧しさも含まれていたのだ』と神様の声を聞きました。私は感動で涙がこぼれました。私のような出来損ないを引き受けてくださったことに本当に感謝しました。

ささげることは、人間が計算してできることではありません。神様は、ささげたものを清めて、それを何倍にもして用いてくださるお方です。そのことをぜひ多くの人に伝えて、この喜びを味わってほしい。祈りと感謝の賛美をもって主にささげましょう。驚くべき祝福が与えられます。一人一人が生まれ変わることができるのです」

バトンタッチの祈りをささげる。左から田所氏と大川氏、Dedachi氏と岸氏=16日、ウェスレアン・ホーリネス淀橋教会で

その後、大川氏と岸氏、田所慈郎(たどころ・じろう)氏(日本基督教団・富士見丘教会牧師)、シンガーソングライターのKenta Dedachi(ケンタ・デダチ)氏が新旧世代を代表して登壇し、バトンタッチの祈りをささげた。会場でも40代以上の人が、40代未満の人に手を置き、大川氏の祈りに合わせて祈りの時を持った。

「あなたは年が若いということで、誰からも軽んじられてはなりません。信じる人々の模範になりなさい。聖霊を受けよ。愛の器となり、日本中の人たちに福音を宣べ伝えられるようビジョンを持ち、超教派で日本中に新しい風が吹くように。アジアのために、世界成長のために私たちが用いられるように。献身します。我々を受け入れてください。清めて用いてください」

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