第21代救世軍大将にブライアン・ペドル氏

 

第21代救世軍大将にブライアン・ペドル中将(参謀総長)が5月24日、選出された。「大将」(General)は全世界の救世軍の代表者であり(現役の大将はただ一人)、「万国総督」とも呼ばれる。前任はアンドレ・コックス氏(63)。ちなみに、各国の代表は司令官であり、日本の司令官はケネス・メイナー大佐。

ブライアン・ペドル中将(写真:救世軍提供)

初代大将は、創立者のウィリアム・ブース(1829─1912)。もともと英国メソジスト教会の牧師だったが、1865年、ロンドンの貧しい労働者階級に伝道するため、救世軍を設立。救世軍には、軍隊を模した組織編成をはじめ、制服や制帽などを着用したり、軍隊用語を使ったりするなどの特徴がある。

救世軍はロンドンに「万国本営」を置き、「大将」によって統率される。任期は原則5年(70歳定年)。救世軍では女性の士官も多く、歴代の大将には女性が3人いる。

ペドル氏は1957年、カナダに生まれた。クリスチャンホームに育ったが、10代の頃、救世軍に通うようになり、18歳で士官学校(神学校)に入った。78年に結婚。小隊長、士官学校教官を務め、連隊本部、本営などで働いた。

2007年にニュージーランド・フィジー・トンガ軍国の北部連隊長、09年に大佐になり、英国およびアイルランド軍国の書記長官、11年に中将となり、カナダ・バミューダ軍国司令官に任命された。14年に万国本営に移り、アメリカ・カリブ地域担当万国書記官、翌15年、大将に次ぐ立場である参謀総長に任命された。

英国およびアイルランド軍国発行『サルベーショニスト』(2015年11月21日号より)にペドル氏の証しが載っている。その青年時代のところを抄訳で紹介する。

「私は1代目の救世軍人です。両親はクリスチャンでしたが、青年時代、地元の教会で満足できなくなり、隣の地域にあった救世軍に通うようになりました。

救世軍はとても活気に満ちていました。合唱、バンド、歌われる曲もまったく知らない曲でした。聖書にあるようにタンバリンを使って『ハレルヤ!』と賛美する人々が本当にいるんだという驚きが、私にはありました。教会がこんなに生き生きとして魅力的なところだとは知りませんでした。救世軍は私の心をつかみました。

小隊に行くようになってから初めてのイースターのことです。私は座席に座って泣いていました。自分でもなぜだか分かりませんでしたが、その涙は私の罪に関わることでした。その時、16歳の私には何が起きているか分からなかったので、応答は先延ばしにしました。

その後、救世軍に通うようになり、青年たちのグループに属して仲間に入りました。やがて、士官志願者のセミナーに招かれました。神の召しの声は明確になり、すぐに士官志願書に記名しました。18歳で士官学校に入り、20歳になる前に任官されました。

妻のロザリーとは1年候補生の時に出会いました。彼女は2年候補生でした。私の初任地はニューファンドランドの小さな村の小隊でした。若い中尉として息子のように受け入れてもらい、日曜日には小隊長として接してくれました。

その後、ロザリーと結婚し、宣教の働きを共にしました。彼女は人に対する洞察力に優れていて、人々と親しくなる天性の力があります。私が物事の表面的なことに目をとめがちなのに対して、ロザリーはそれを深めていくのです」

ところで、7月1日から、西アフリカにあるガボン共和国、8月に同じくブルキナファソで救世軍の働きが正式に開始される。これにより、救世軍が活動する国と地域の数は130となる。

 






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