日曜礼拝に来られない人のための教会を【インタビュー】エレクシアサポート代表 榊哲夫さん(後編)

 

──エレクシアサポートをやってきて、印象に残る出来事などありますか。

親族の反対を押し切って「園の墓」に申し込まれたご婦人がいました。納骨の当日、参列した親族は冷ややかな表情でしたが、賛美を歌い、福音を伝え終わる頃には、その顔には笑顔が浮かんでいました。

後日、そのご婦人から手紙をいただいたのですが、納骨式の後、あれほど反対していた親族と神様の話題になり、楽しい交わりの時が持たれたとありました。それは、親族一同を説得してクリスチャン共同墓地を選ばれたご婦人の勇気と信仰によるものでした。日本の仏教的風習の束縛から解放されただけでなく、親族に福音の種をまく役割を果たしたと思わせる出来事でした。

葬儀や納骨式は、最高の伝道の場です。その厳粛な場で、身内や友人の死を目の前にした参列者の心はやわらかくなっています。人はどこから来てどこへ行くのか、何のために生きているのかを話し、福音を語ると、いつも手ごたえを感じさせられます。

──今後、共同墓地を増やす計画はありますか。

墓地を増やしていくことは現在、考えていません。株式会社としていますが、それは便宜上のことで、この事業を拡大して儲(もう)けることは目的としておりません。困っているクリスチャンをサポートしたい、そして伝道の機会を得たいというのが願いです。この墓地ミニストリーを見て、自分の地域、教会でもしてみようかなと思って始められる方々が起こされたら嬉しいです。

富士霊園において「園の墓」を造るのにいくつかの問題が生じ、中断せざるを得ない時期が半年ほどありました。結局、時が来て、神様が私たちの計画していた以上の大きなものを与えてくださいました。この事業は自分の努力や忍耐によってできたのではなく、神様がなされたものです。自分のアイデアや計画、努力以前に、神様の御心を第一に求めるようにしています。

榊哲夫さん

──エレクシアサポートの働きのほかに、ハーベスト・タイム・ミニストリーズの聖書塾を土台に始まった家の教会運動である「聖書フォーラム」を2箇所で開設されています。

横浜あざみ野と新百合ヶ丘で、それぞれ毎月2回、礼拝を行っています。横浜あざみ野の礼拝は火曜の午前中で、参加者の多くがご婦人です。ご主人が未信者で、日曜礼拝になかなか参加できない方も集っています。新百合ヶ丘の礼拝は金曜の夜7時からで、参加者の大半はビジネス・パーソンです。どちらも教会堂ではなく、駅近くの集会場を借りて行っています。

神様を求めながらも、日曜礼拝になかなか参加できない人が多いという現状があります。聖書では定期的に集まりなさいと言っており、それは日曜日でなくてもいいのです。固定観念に縛られず、御言葉に立って自由で喜びのあるクリスチャン・ライフを送ってほしいと願っています。

──大切なのは教会という建物ではない?

教会の意味は、建物ではなく信者の集まりということを理解しておくことが大切です。恵まれて建物がある教会に行くことはとても素晴らしいことですが、教会堂がなくても教会です。各聖書フォーラムのほとんどは教会堂を持ちませんが、長老たちがおり、神様を愛する人たち、御言葉を慕い求める人たちが定期的に家や会議室に集まって、祈り、賛美し、御言葉を学んでいます。たとえ教会の建物がなくても、たとえフルタイムの牧師がいなくても、共に聖書を学び、分かち合い、交わり、一人ひとりがキリストの弟子として成長してほしいと願います。

 






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