第53回キリスト教功労者に小島誠志氏と吉崎恵子氏 メディアによるキリスト教伝道の道筋を切り開く

第53回キリスト教功労者顕彰式(日本キリスト教文化協会主催)が10月24日、日本基督教団銀座教会(東京都中央区)で開催された。日本基督教団久万教会牧師で、元日本基督教団議長の小島誠志(おじま・せいし)氏と、日本FEBCのメイン・パーソナリティの吉崎恵子(よしざき・けいこ)氏がそれぞれ顕彰された。約60人が集まり、その喜びを分かち合った。

キリスト教功労者顕彰式は、キリスト教文化に関わる教育・福祉・医療・社会事業・文化活動などの分野で貢献した人を顕彰することによって、さらなる活動と研究を促し、キリスト教文化をとおして、隣人を愛し、思いやりのある文化の醸成を図ることを目的に毎年開催されている。選考の対象となるのは、キリスト教関係の事業や思想の普及に功労のあった75歳以上の人で、今回は、減退が懸念される教会の伝道力に希望の道筋を示す2人が選ばれた。

小島誠志氏

小島氏は、1940年京都生まれ。58年に日本基督教団須崎教会(高知県須崎市)で洗礼を受け、66年東京神学大学大学院修了。その後、日本基督教団高松教会、一宮教会、松山番町教会牧師を歴任。96年には日本基督教団総会議長に就任し、2002年まで3期6年務めた。引退後は日本伝道会(現在日本基督教団伝道推進委員会)を立ち上げ、日本伝道の推進に貢献した。2012年久万教会(愛媛県上浮穴郡)に赴任、現在に至る。著書に『牧師室の窓から』『祈りの小径』(日本キリスト教団出版局)、『夜も昼のように』『わたしを求めて生きよ』『朝の道しるべ』(教文館)など多数。

吉崎恵子氏

吉崎氏は、1944年中国青島に生まれた。55年カンバーランド長老教会高座教会(神奈川県大和市)にて父親である吉崎忠雄牧師より洗礼を受け、5代目クリスチャンとなる。65年青山学院女子短期大学英文科卒業。オーストラリア大使館勤務を経て、66年に9カ月間米国に遊学する。帰国後は、ビリー・グラハム大会事務局でボランティアとして働き、68〜69年ワールドビジョン・ジャパンに勤務した後、70年キリスト教放送局日本FEBCに入る。日本FEBC副代表、同代表専務理事を歴任し、現在はFEBC相談役・理事。また、2014年から日本FEBCのメイン・パーソナリティを務めている。主な担当番組は「FEBC Today」「恵子の郵便ポスト」「コーヒーブレイク・インタビュー」など。

顕彰式は、礼拝形式で行われ、マタイによる福音書28章16〜20節の朗読された。

さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスの指示された山に登った。そして、イエスに会い、ひれ伏した。しかし、疑う者もいた。イエスは、近寄って来て言われた。「私は天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民を弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼(バプテスマ)を授け、あなたがたに命じたことをすべて守るように教えなさい。私は世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。

祈祷の後、日本キリスト教文化協会の理事長・大島力氏があいさつに立った。大島氏は、伝道の障壁を乗り越えるためにあらゆることすることは、最初からイエス・キリストが命じ、パウロが実践してきたことであることを朗読された聖書箇所を引用しながら語った。そのうえで、顕彰された両氏も、福音を届けづらい人たちのために書籍・出版、ラジオというメディアを用いてキリスト教伝道に貢献してきたことを伝えた。

また、コロナ禍により教会に集まることができなくなる中、オンライン礼拝といったインターネットによるメディアが著しい活躍を見せた。その一方で、注文すれば届く書籍、毎週届くラジオの放送もコロナ禍の中においてインターネットと同じ働きをしてきたと大島氏は強調し、今回の顕彰にあたって次のように話した。

「その意味で、コロナ禍がいまだに終息しない2022年に、コロナ禍のはるか前より文書伝道・放送伝道の働きをされてきた2人に、キリスト教会が注目することは重要なことと考えています。ここに喜んで顕彰し、私たちもその働きにいろいろなかたちで連なっていく、そういう励ましをいただきたいと願っています」

顕彰の賞状および記念品が贈呈された後、両氏が謝辞を述べた。

小島氏は、まず日本基督教団の議長として務めてきた6年間を振り、自身の思いを助け支えてくれた人がいたから走り続けることができたと語ったうえでこう話す。「大変ではなかったと言えないが、面白かった。戦っているという爽快感があった。仲間と一緒によくやったなという思いがあります」。さらに、その後、各個教会の伝道の機運を高めたいという思いから有志で日本伝道会を立ち上げたことにも触れた。ここでも気持ちの熱い人たちに背中を押されながら代表に就任したことや、伝道の大切さを各地の教会に説いてまわったことを楽しい思い出として語った。そして、ここまで仲間に支えられ、応援されてきたことに心からの感謝の意を伝えた。

続いて吉崎氏は、「私一人が(顕彰を)いただくというよりも、日本FEBCがいただくと思い、今日ここに来させてもらった」と述べ、今年で日本語放送開始70周年となる日本FEBCの働きについて紹介した。FEBCが一番大事にしていることは主イエス・キリストが中心であることで、リスナーから「FEBCは牧会をしているのですね」と言われたことがすごく嬉しかったと話す。また、自分の仕事は、主イエスに聞き、リスナーに聞くことで、ラジオ終了後「聞いてもらった」とリスナーに思ってもらえることだという。千差万別の課題を抱えるリスナー一人ひとりが主イエスに出会うことを何よりも願っていると力を込め、「50年以上ただ楽しくてやめられなくて、神様が許してここまで来させてくれました。スタッフに感謝したい」と結んだ。

顕彰式の後、第2部が行われた。小島氏と吉崎氏をよく知る吉岡光人(日本基督教団吉祥寺教会牧師)、小友聡(日本基督教団中村町教会牧師)、加藤常昭(日本基督教団引退教師)、江藤直純(日本福音ルーテル教会員引退牧師)の各氏が登壇し、それぞれの人となりや、数々の思い出を織り交ぜながら、お祝いの言葉を贈った。

 

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