元外務官僚の牧師が「維新」候補へ オンラインで質問に応じる

元外務官僚で単立グッド・サマリタン・チャーチ牧師の金子道仁氏が、「牧師として、神を愛し、国を愛し、隣人を愛す」を掲げ、日本維新の会参議院全国比例区支部長に就任した。今夏の参議院議員選挙で比例区から立候補する見通し。

金子氏は1970年神奈川県生まれ。東京大学法学部卒業後、外務省に勤務。リバイバル聖書神学校の通信教育で神学を学び、98年に単立グッド・サマリタン・チャーチの牧師となる。フリースクール「光の子どもクリスチャンスクール」副校長、社会福祉法人「グッド・サマリタン」理事長などを歴任。グッド・サマリタン・チャーチは1984年、兵庫県川西市水明台の青木靖彦氏の自宅(当時)を開放し、開拓伝道を開始。当初は青木氏の家族ほか数名が集まるだけの群れだったが、成人会員180人を超える教会となり、1992年に川辺郡猪名川町の現会堂へ移転して現在に至る。

新たに立ち上げた公式サイト(https://www.kanekomichihito.jp/)では、「アガペの愛を伝えるキリスト教会牧師として、教会を拠点とした福祉や教育の働きの広がりが、地方の活性化と地方創生のために重要な役割を果たすことができると考えます」「教育改革と福祉の活性化を通して、過疎化にあらがい地方創生に全力で取り組みます」と掲げている。

5月20日には、有志牧師らの呼び掛けでオンラインによる対話集会が開かれた。出席者からの質問は、主に「なぜ『維新』なのか」に集中し、政策として掲げる内容と、現実に日本維新の会が行ってきた実績との乖離について鋭く問う声が相次いだ。特に大阪在住の牧師は、大阪維新の会による「弱者切り捨て」の施策に対し、怒りを露わにする一幕もあった。

金子氏は「維新」から国政に挑戦することを決めた経緯について、牧師の立場で複数の政党に立候補の意思を伝えていたところ、候補者を公募していた日本維新の会から声がかかり、馬場伸幸共同代表と面談し、こちらの意図を汲んだ上で公認が得られたと説明。また、同会の掲げる「維新八策」にはほぼ同意できるとしつつ、「一部意見が異なる部分はあるものの、党内の『多様性』の範疇として認めてもらっている。もし議員になっても、牧師としての考えは変わらない。それを理由に排除されたらそれまで。国会議員という地位に執着しているわけではない」「政治的センスには欠けるとの自覚もある」と答えた。

「なぜ地方行政ではなく国政か」との問いには、かつて自身の運営するフリースクールと行政との交渉が難航した際に、土肥隆一議員(故人)に相談したところ鶴の一声で事態が動いたという経験を紹介。超党派の議員立法で、教会による福祉事業をよりスムーズにできるよう制度を整えたいとの思いを打ち明けた。

同氏を応援する「発起人」には、池田博(本郷台キリスト教会牧師)、永井信義(東北中央教会牧師)、中村陽志(熊本ハーベストチャーチ牧師)、中山有太(シャインチャーチ牧師)、西村希望(ジーザスファミリーチャーチ牧師)、播義也(保守バプテスト同盟恵泉キリスト教会埼京のぞみチャペル牧師)、横田法路(油山シャローム教会牧師)の各氏が名を連ねている。

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