主の御名をあがめます。
皆様いかがお過ごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。
聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、歴代誌第一の12章です。よろしくどうぞ。
歴代誌第一 12章2節
弓を取る者で、右手でも左手でも石を投げたり弓を射たりでき、サウルの同族ベニヤミンの出であった。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
この章にはダビデのところに集まった勇士たちが列挙されています。走るのが速い人たちがいたり、体は小さくても百人力という人たちがいたり、まるで水滸伝で梁山泊に集った百八星の好漢たちのようでワクワクします。
その中で筆頭に記されているのが、右手でも左手でも弓を射たり石を投げたりすることができる人たちでした。これ、実はなかなかすごいことです。野球の世界でも、左右両打席で打つことができるスイッチヒッターはすくなくありませんが、左右両方の腕で投げることができるスイッチピッチャーというのはほとんど聞きません。
日本のプロ野球ではたった一人だけ、今のソフトバンクホークス、当時の南海ホークスで1988年に近田豊年という選手が両投で登録されていたそうですが、残念ながら1軍での登板はたった1度1イニングを中継ぎで投げたのみで、その時も左でしか投げておらず、残念ながら両投げで活躍したとは言えなそうです。
メジャーリーグでは1901年以降、2人のスイッチピッチャーが登場しています。一人はテキサス・レンジャーズやボストン・レッドソックス等で1981〜1995年に活躍したグレッグ・ハリスという選手で、通算74勝90敗54セーブ64ホールド、防御率3.69という立派な成績を残しています。しかし、そのほとんどの登板は右投げで、左手で登板したのは引退直前、1995年9月28日の1回だけでした。その時は左右どちらの手にもはめられる「6本指のグラブ」を使用したことが話題になり、そのグラブはアメリカ野球殿堂に入ったそうです。
もう一人は2015年から2020年まで毎年チームを渡り歩きつつ活躍したパット・ベンディットという選手ですが、6年間で通算2勝2敗3ホールドと、あまりパッとした成績は残せませんでした。ただ彼は本当に相手打者によって左右の手を使い分けて投げていましたので、日米通じて本当に両投ピッチャーとして活躍したのは彼だけだと言えるかと思います。彼の活躍のせいで(おかげで?)メジャーリーグでは「ピッチャーは相手バッターが打席に入る前に、どちらの手で投げるかを示さなければいけない」と、俗に「パット・ベンディットルール」と呼ばれる公式ルールができました。
投打二刀流の選手としては大谷翔平とベーブ・ルースという大きな成功例が二つありますが、左右二刀流の投手にはこのようにそんな成功例はほぼありません。左右二刀流は投打二刀流よりも難しいことなんです。
ただ、現在ではまだ18歳の高校生ですが、ジュランジェロ・サインチェという選手が右で約155km/h、左で約148km/hの球を投げることができるということで注目を集めています。現時点ではメジャーリーグ入りはせず、ミシシッピー州立大学への進学が決まっているそうですが、今後の成長が期待されています。
・・・と、ひたすら今日は野球のデータを語ってしまいましたが、このように、両方の手で投げることができるというのは、非常に難しいことなんです。メジャーリーグの120年を超える歴史の中でも1〜2人しか現れなかった両投の選手が、ダビデのところには何人も集まったということです。こう考えてみると、改めて聖書の世界はすごいなと思います。
それではまた明日。
主にありて。
MAROでした。
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