愛を惜しまない神よ
恵みを わたしに示してください!
憐れみが深い神よ わたしの前科を 拭い去り
わたしの罪科を こすり取ってください。
あなたの洗濯機で
わたしの罪を 洗い落としてください。
わたしは知っている。
わたしは実に 悪人でした。
わたしの悪事は 今ここで
わたしを睨(にら)み すくませている ――
わたしはあなたを 穢(けが)してしまった
あなたはそれを よくよく知って おられる。
わたしの邪悪な手の業(わざ)の
隅々まで 知っておられる。
あなたの前に 全ては知られ
それに基づく あなたの裁きは
そのまま全て 正しいのだ。
わたしはあなたが好きになれず
ずいぶん長く あなたを嫌った。
結局わたしは 生まれる前から 間違っていたのだ。
裏表ない 真実こそ 神よあなたは お求めになる。
ですからどうぞ お入りください。 わたしの内に。
そして新たな 真の命を
わたしの内に お創りください。
あなたの洗濯機で洗濯し
すっかりきれいにしてください。
汚れをこすり落としてください。 そうすれば
雪の白さを取り戻すでしょう。
タップシューズの 軽快な音
それによく合う 楽しい歌の
その調べのように 整えて
かつては折れた この骨が
踊り出て行く もとの姿を 取り戻すように。
この身の傷に 目を止めず
「健やかだ」との 証明を
神よ、わたしに与えてください。
まっさらな あの出発点に
もう一度 立たせてください。
わたしの歩みの 混沌の中に
創世の 奇跡の御業(みわざ)を
起こしてください。神よ。
ゴミと一緒に 捨て去るような
そんなことなど なさることなく
その聖なる あなたの息を
入れそこなって しまうことなく
わたしを御許(みもと)に 連れ返し
さすらいの 灰色の日々から 救ってください。
海は泥のように凪(な)いでいる。
あなたの息を 新しい風を 送ってください。
あなたに逆らう者たちに
あなたの道を 教えたい。
そういう迷う人々に やり直す道を 教えたい。
ですから神よ、こう願う。
死ぬべき定めを 消し去って
わたしに救いを 与えてください。
そうしてわたしに あなたの歌を
あなたの称える賛美の歌を
命を与えるあなたの道を
歌う機会を 与えてください。
わたしの神よ、わたしの口を 開いてください。
きっとわたしは 賛美の歌を 歌いますから
立派にやって みせたとしても
それであなたは 喜ばれない。
完璧に やって見せても 意味がない。
礼拝するとは どういうことか
それをわたしは学んだのだ。
自意識過剰が打ち砕かれて
粉々になった わたしの心が
愛を目指して 立ち上がる
その時わたしは 一瞬たりとも 逃さずに
見つめていよう 神の眼差し ――
シオンの山を 満たしてください。
み旨にかなう悦びで。
エルサレムの城壁は 壊されている。
あなたの御手で 直してください。
その時ついに あなたは受けてくださる。
わたしたちが ささげる祈りを。
小さな礼拝 大きな祭儀を
あなたの好む場所とせよ。
雄牛もそこに引かれ行き
人々はそれを その時ついに
ささげることが 出来る!
―― 詩編51編