俳優の杏さんが、母校である青山学院初等部を訪れ、聖歌隊の児童たちと一緒に賛美歌を歌う様子をユーチューブにアップした。動画の再生回数は、12月12日の公開から3日で35万回を上回っている。
「久しぶりに母校で讃美歌を歌ってきました」と題する動画。青山学院初等部の聖歌隊は3年生から入ることができ、現在メンバーは38人。杏さんも聖歌隊で歌っていたということで、動画には11歳の杏さんが同じ緑色のガウンを着て歌っている姿も披露されている。当時の聖歌隊は10人程度と現在よりもずっと少なかったと述べ、「今は聖歌隊が盛り上がっていて、卒業生として嬉しいです」と児童たちに語りかけた。
一緒に歌った賛美歌は、「久しく待ちにし」「きよしこの夜」「もろびとこぞりて」とクリスマスのシーズンにピッタリの3曲。コメント欄には、「讃美歌のことや、歌詞の意味は分からないけど、なんだか心に響き、涙が出そうでした」「素敵な動画に感動してます。杏ちゃんの透き通ったお人柄と歌声は聖歌隊という経験がプラスされてたからなんですね」など数多くの賞賛の声が寄せられている。
児童から質問を受ける場面もあり、「好きな聖書箇所は?」との問いには、青山学院のスクールモットーである「地の塩、世の光」をあげた。「この短い6文字ですごい人生を教えてくれるなって思う」と率直な気持ちを伝える。また児童一人ひとりに宛てたメッセージカードを「ありがとう」と言いながら直接手渡し、「また何かの機会があったら一緒に歌ってもらっていいい?」と尋ねる杏さんに、児童たちは元気よく「はい!」と答えていた。
歌い終わった杏さんは、「やっぱり賛美歌って一人では歌えないんですよね。みんなとコーラスできてとてもよかった」と感想を述べた上で、次のように呼びかけている。
まだまだやりたい気持ちがいっぱい芽生えましたので、誰か一緒に歌ってくれる人、ぜひ募集します。芸能界で聖歌隊とか作りませんか?
昨年は、薬師丸ひろ子さんがNHK連続テレビ小説『エール』の中で、母校の玉川大学でも歌っていたという賛美歌「うるわしの白百合」を独唱したことが話題となり、11月に行われた自身の歌手生活40周年記念コンサートでも披露した。最近は、西南学院大学のチャペルアワーにおいてミュージカル俳優の井上芳雄さん(西南学院高校出身)が「君は愛するために生まれた」を歌っている。他にも、桑田佳祐さん(青山学院大学)、松任谷由実さん(立教女学院高校)、中島みゆきさん(藤女子大学)、松田聖子さん(久留米信愛女学院高校)、大江千里さん(関西学院大学)、陣内孝則さん(西南学院高校)、THE ALFEEの桜井賢さん、坂崎幸之助さん、高見沢俊彦さん(明治学院大学)、大友康平さん(東北学院大学)、佐野元春さん(立教高校)、高橋幸宏さん(立教高校)など、ミッションスクール出身のミュージシャンが集結すれば、最強の聖歌隊が作れるのではないだろうか。杏さんの呼びかけに、夢は膨らむばかりだ。
NHK連続テレビ小説「エール」のキリスト教考証(4)薬師丸ひろ子さんなどにまつわる裏話 西原廉太(立教大学文学部長、立教学院副院長、キリスト教学校教育同盟理事長)