名古屋に次いで広島・幟町の聖パウロ書院が11月で閉鎖

聖パウロ女子修道会(女子パウロ会、松岡陽子管区長)は7月上旬、約60年にわたって活動してきた広島修道院、広島市中区幟町の聖パウロ書院を今年11月3日で閉鎖することを発表した。

同修道院は1964年6月、織町教会の主任司祭から、福屋デパートにカトリック・コーナーを開設するよう依頼があったことに始まり、派遣された3人のシスターにより、霞町、古田町古江の借家を経て、71年に現在の西区庚午中に修道院が完成。67年には幟町教会で聖パウロ書院が開設された。

修道会が教区内の各教会へ送った書簡には、「この地から、広島教区ならびに四国四県において、多くの方々に助けていただきながら、宣教の使命を果たすことができました。これまでの皆様のお祈りとご協力に、心から感謝申し上げます。今後も、ネットをとおして、また東京・本部から、この地域の宣教に励むことができればと願っております。引き続き、お祈りとお力添え、ご指導を賜りますようお願い申し上げます」と記されている。

昨年末には愛知県名古屋市の聖パウロ書院および修道院も閉鎖。女子パウロ会は今年1月、公式サイトに掲載した報告記事で、「召命の減少と、現在いるシスターたちの高齢化により、働く人が少なくなったことが大きな理由」と説明した上で、「教会は、司祭の数が少なくなり司牧の形も変わってきました。修道者の数も少なくなり、教会は新しい時代を迎えようとしているようです。ネット社会になって、宣教の方法も変わってきています。書院はなくなりましたが、これからもいろいろな形で名古屋地域の教会や人々とつながり、宣教活動をしていきたいと思います。主が知恵を与えてくださいますように。お祈りください」と呼びかけていた。

この5年の間に閉鎖した修道院および書院は園田、神戸、福岡、仙台、名古屋。今秋に閉じる広島は、使徒職の場としては最後となる。存続する聖パウロ書院の店舗は、都内にある聖イグナチオ教会案内所、東京カテドラル構内のスペース セント・ポールの2店舗のみ。

関連記事

この記事もおすすめ