Q.教会学校でも性教育の必要性を痛感しています。どのように教えたらよいでしょうか。また、適齢期などはありますか?(20代・女性)
アダムとエバとして創られた私たちは、生まれながらにして性的存在です。性をもった体と心の中に生きています。それゆえに、性教育は0歳から始めても早すぎることはないでしょう。成長に合わせて自分に与えられた性を見つめ感動し、受け入れる過程は、神の最高傑作としての自分自身を喜ぶ土台となります。
幼児期から児童期においては、命の尊さ、いとおしさ、そしてその命を生み出す大切な体の部分を教えてあげたいですね。教会学校(CS)の分級などで最近出産したお母さんのお話を聞きます。赤ちゃんが不思議な方法で生まれてきたことをお母さんが実感を込めて語り聞かせる時、子どもは、自らの重みを感じることでしょう。
性への思いが芽生える思春期からは、今の風潮に流されないで、自分で考える訓練が必要とされます。将来の家庭の夢を描きつつ、今の行動を選ぶ練習の時期です。神の創られた最高傑作としての性、その結合・結婚の祝福、交際の大切なけじめ、流されない方法、相手を大切にすることなどを確かめ合いたいと思います。
しかし、高校3年までに性体験をした女子が44.3%(2005年度東京都幼小中高心障性教育研究会調査)という深刻な現実も報告されています。
婚前交渉が神のみ心に沿わぬこと、自分の将来の伴侶への裏切りと知っている青年たちは、少数派として戦わなければなりません。志を共に保つ同志が必要です。この教育は、一教会だけでなく、いくつかの教会に声をかけて、専門的外部講師の力を借りてネットワークをつくることも大切な鍵だと思われます。
筆者の教会でも「小さないのちを守る会」の水谷潔氏を招き、親と子に対しての「恋愛講座」を持ちました。ファミリー・フォーラムマガジン51号に詳細があります。ぜひ、あなたの教会でも始めの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
にしおか・まりこ 東京聖書学院、タルボット神学校(結婚・家族ミニストリーの修士)卒業。日本ホーリネス教団川越のぞみ教会で夫と共に牧会。結婚カウンセリング 「プリペアー/エンリッチ」の日本推進委員。ファミリー・フォーラム・ジャ パン評議員、臨床牧会研究会・結婚カウンセリング部門担当委員、3人娘の母。